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2014年9月10日水曜日

米ドルのMMF(マネー・マネジメント・ファンド)は、日本の証券会社や銀行で購入できる。
これはドル預金の代替物だが、税制上有利な商品である。
ドル預金の為替差益は「雑所得」となり、給与所得者の場合、給与以外の所得が20万円以上ある場合は、確定申告をして給与所得と合算し、所得税と地方税を納めねばならない。
逆に為替差損が出ても、雑所得の損は雑所得の益でしか相殺できず、給与所得とは通算てきない。
翌年に為替差損の繰延べもできないので、損益によって税制は不均衡となっている。
つまり、高所得者は所得税と地方税で50%の税金を納めねばならない。
しかし、ドルのMMFは、「譲渡益(売買によって得た利益)」が非課税となる。
為替差益を含む譲渡益に関して、公社債投資信託では課税されないからである。
注意点としては、ドルの外貨預金は元本が保証されている(為替損は可能性有)が、ドルのMMFは元本保証されていない。
ただドルMMFは、短期米国債を含む公社債、各付けの高い社債で運用されているので、元本割れの可能性は低い。
現状は利回りがかなり低いので、為替差益を狙う商品と言える。
もう一つの注意点は、証券税制が変わるので、MMFの非課税扱いは2015年12月末までで、2016年1月からは20%の申告分離課税となる。
シェールガス革命の影響もあり、アメリカの財政収支の改善ぶりには、目覚ましいものがある。
<米国の財政赤字 対GDP比>
2009年 ▲10.1%
2010年 ▲9.0%
2011年 ▲8.7%
2012年 ▲7.0%
2013年 ▲4.1%
2014年 ▲3.7%
2015年(予算) ▲3.1%
一方、日本は原発事故以来、貿易赤字が増え「双子の赤字国」となる懸念が出てきている。
「双子の黒字国」になる可能性のあるアメリカと、「双子の赤字国」になる可能性のある日本。
「ドル高、円安」にならない理由がみつからない。
中国経済が過去21年間、実質経済成長率が平均10%の高度成長が続いてきた大きな要因は、人民元が1980年の1人民元=160円から、1人民元=16円に下落したからである。
人民元は1980年代から10分の1になっており、為替によって輸出競争力が付いたのである。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、厚生年金と国民年金の積立金128.6兆円のうち55%を国債購入に充てている。
ゆうちょ銀行は資産の65%を国債購入に充てている。
地方債、社債を含めると債権運用は85%となる。
日本銀行も資産の83%を国債購入に充てている。
2014年4月末の日銀のバランスシートを見ると資産規模は246兆円、2011年末は143兆円だったので2年4か月で2倍、1993年末は50.2兆円だったので20年で5倍に膨張している。
バランスシートが巨額化したのは、量的緩和により大量の国債を引き受けて来たからである。
2014年4月末の国債の保有残高は204兆円だが、2011年末には90.2兆円、2年4か月で2.3倍、1993年には31.3兆円だったので20年で6.5倍になっている。
国債を大量に購入した結果、日銀の資産に占める国債の割合は83%にまで増えている。1991年には48.7%だった。
発行銀行券(日銀発行券)残高より国債残高が大きくなっており、国債が日銀発行券を担保している状況となっている。
ここまで国債保有割合が高まると「日銀発行券への信用(円の信用)」は、「ニホン国債の信用」に依存する事になる。
平成25年度の歳出は92.6兆円で、そのうち厚生労働省関係予算は29.4兆円である。
厚労省予算の大半が社会保障費と考えると、一般会計予算における社会保障費の割合は32%となる。
また、国債費は過去の社会保障費の支出と関係があり、地方交付税の中で大きな割合を占める民生費とは社会保障費である。
よってこれらを合わせると一般会計歳出の4割(40兆円)が社会保障費となる。
財政学上では、社会保障費は所得の再分配とされる。
つまり、50兆円を国民(現役世代)から税金で集め、その8割に当たる40兆円を社会保障費として国民(高齢世代)に再分配しているのである。
そして、その他の防衛費や公共施設の維持費などは、赤字国債という形で、将来世代から現代世代への再分配となっている。

2014年9月9日火曜日

2014年4月28日、財務省の諮問機関である財政制度等審議会が「日本の財政はこのままでは危機的な状況に陥りかねない」という、極めて厳しい将来の姿を示した。
財政制度等審議会の試算の前提は、極めて楽観的で、経済成長率は名目で3%程度が続くとしており、過去の数字と比べるとかなり高い成長率となっている。
また、2020年度のプライマリーバランス黒字化は国際的な公約だが、政府自身は「まだ道が見えていない」と明言しているのに、財政制度等審議会の報告では、「達成済み」を前提としている。
それらの甘い前提の上でも、財務省は46年後の平成60年度の「国と地方を合わせた債務残高」を8157兆円とみている。
今年平成26年度の累積債務見通しは1196兆円なので、なんと6倍余りに膨らむという試算となっている。