Amazon

2015年6月24日水曜日

DCとNISAでは、株式と債券の両方を含むファンドである「バランス・ファンド」の購入は不適切である。
理由は以下の4点。
1.運用期間中の利益に対して非課税という優遇制度のメリットを最大化できない
2.運用者に適切な投資タイミングで資産配分を調整する能力など期待できない
3.中身の割に手数料が高い
4.投資家が投資の中身をリアルタイムで把握しにくい
また、DCでよくラインナップされている「ライフサイクル・ファンド」と称するバランス・ファンドも制度のメリットを生かせない商品である。
<確定拠出年金(DC)とNISAへ投資を割り振る時の考え方>
DCとNISAには4つの制度上の特徴がある。
1.共に運用期間中に運用益が非課税になる大きなメリットがある金融資産の運用制度
2.DCでは運用期間中に運用商品のスイッチングが可能だが、NISAでは5年間の非課税適用期間中に売却した分は、非課税適用が外れてしまいNISA口座内で再投資ができない。
3.DCでは一般的に売られている商品より運用手数料が安く設定されている。
4.NISAは所得控除にならないが、DCは全額が所得控除となる。
つまり、DCとNISAの口座では期待リターンの高い資産を集中すべきである。
NISAでは売りたくなるような投資対象には不向きで、個別株の投資には向かないため、TOPIX連動の国内ETFがベストな選択となる。
DCには市販のインデックスより更に運用手数料が安い「お宝インデックスファンド」が購入できる。
野村アセットマネジメントが運用する「野村海外株式インデックスファンド(確定拠出年金向け)」というDC専用インデックスファンドの信託報酬は年率0.22%(税抜き)と、同じ野村アセットマネジメントが運用する一般向けのインデックスファンドである「野村インデックスファンド・外国株式」の信託報酬が年率0.55%(税抜き)となっているのと比べて、運用コストは半額以下である。
しかし「お宝インデックスファンド」にいつては、あまりインターネット上では話題にならない。
なぜならば、DCの運営管理機関によって、つまり勤務先によって購入できる商品のラインナップが異なる為、自分が投資可能なDC専用商品を詳しく紹介してしまうと、勤務先が特定される可能性があるからである。
また、運用会社の方も、DC顧客を選んで同じ商品を違う価格で売り分けているようなものなので、あまり公開したい情報ではない。
老後資金のために長期運用が目的であり、DCの加入資格があるのであれば、NISAよりもまずはDCでのインデックス運用を第一優先に考えるべきである。
投資に関して自分が許容できる最大の損失額を想定する際のヒントになる考え方がある。
「360」という数字を使って、現在の損・得をやや遠い将来の生活費に置き換えて評価する方法である。
仮に65歳でリタイアして、寿命的には長めの95歳までリタイア後の生活が30年間続くと想定した場合、この30年は月数にすると360ヶ月となる。
すると65歳のリタイア時に360万円持っている人は、65歳からの毎月の年金収入に加えて、毎月1万円余計に支出しても大丈夫という計算になる。
ちなみにリタイア時に1800万円持っているならば毎月5万円、3600万円ならば毎月10万円となる。
そして、仮に資産運用で360万円損したとすると、老後に毎月取り崩して使うことができるお金が1万円減ることになる。
「これが許容できる損失の限界」と感じるならば「360万円×3=1080万円」がリスク資産に投資できる金額の上限となる。
相続税の節税対策のポイントは「お金を相続税評価額の安いモノに変える」ことである。
しかし「アパート建築は相続税対策になる」という建築会社のセールストークに騙されて、駅から徒歩15分以上やバス便といった立地にアパートを建てた場合、売却価格が建築価格の2~3割にしか値段が付かないケースもある。
ある程度自己資金で建築している場合はともかく、立地の悪い場所に、借入をしてレバレッジをかけて建築した場合、築10年を過ぎて空室が目立ち賃料も値下がりしていくと、ローン返済が苦しくなり、相続対策どころか自己破産に追い込まれる可能性もある。

2015年6月20日土曜日

財務省本省のキャリア官僚は500人程度で、全職員の95%はノンキャリアで占められている。
国家公務員全体の90%は三等級から五等級で退職している。
三等級とは本省の課長補佐、五等級は係長・主任クラスとなる。
一等級にあたる本省の課長以上は、全体の0.9%であり、これはキャリア官僚で独占されている。
ノンキャリアの最高ポストは、通常であれば本省の課長補佐、例外的に本省の課長もしくは地方部局の部長クラスとなっている。
日本の国家公務員数は50万5000人。
これに公社、公団、政府系企業を含めると160万6000人になる。
この国家公務員50万5000人のうち、キャリア官僚と呼ばれる総合職は2万人強であり、わずか4%しかいない。
さらに法律、経済、行政と主要な区分に絞ると5000人程度となる。
この限られたキャリア官僚は、各中央省庁に入省すると当初10年は能力差に関係なく平等に扱われ、出世に差がつかない。
差が付くのは30歳代から40歳代で課長補佐から課長に昇進するタイミングになる。
財務省に理財局という部署がある。
理財局は国債、財政投融資、国有財産の管理を主な業務にしている。
「理財」という言葉は現在ではあまり使われないが、かつては頻繁に使われていた。
「理財」とは、儒学の重要の書である「五経」の一つ「易経」に登場する古い言葉で、日本では古代に中国文明を移入して以来、今でいう「経済」と同じような意味で使われていた。
例えば1879(明治12)年に、東京大学文学部の科を「哲学政治学及び理財学科」と改称し、経済学の講義を「理財学」の名称で行っていた。
その後、福沢諭吉と蘭学者の神田孝平が「Political Economy」の翻訳語として「経済」という言葉を使って以来、「理財」という言葉は経済に置き換えられ、あまり使われなくなってしまった。
ちなみに慶應義塾に大学部を設置した1890(明治23)年に、文学科、法律科、理財科が設置され、その後1929(大正9)年になると経済学部が発足し、理財科は消滅した。
大蔵省ができたのは1869(明治2)年だが、理財局が設けられたのは1897(明治30)年で、理財という言葉は財務省理財局くらいしか残っていない。