Amazon

2016年1月18日月曜日

プライベート・バンキングのシェアは、スイス27%、イギリスおよび王室属領24%、アメリカおよびカリブ19%、に対してルクセンブルクは6%にすぎない。
しかし、欧州の投資ファンドのうち32%をルクセンブルクは抱えている。
国家間の資本移動に関して、「ルーカス・パラドックス」と呼ばれる近年のグローバル経済に特有の現象がある。
この現象は、資本が豊かな経済先進国から資本が不足している貧困国へ移転するのではなく、経済先進国に資本が留まる現象を指している。
かつてパックス・ブリタニカと呼ばれた英国を頂点とするグローバリゼーションが19世紀から第一次世界大戦勃発まで存在したが、当時は資本が過剰な国からの直接対外投資の25%は貧困国向けだった。
しかし、現在の資本が過剰な国から低開発国向け直接対外投資は5%に過ぎない。
ルーカス・パラドックスが発生する原因で有力なのが、IT技術の出現による経済構造の変化が挙げられる。
世界に展開された事業拠点に、通信ネットワークを張り巡らし、管理コストの重層性を排除でき、世界レベルで事業の効率化が可能となった。
今日、有利な投資案件の多くは経済先進国にあることが多く、資本は経済先進国に留まり続ける。
人口わずか52万人のルクセンブルクの2012年の一人当たりGDPは10万386.37ドルと、世界1位である。
ちなみに1980年は世界5位で、一人当たりGDPは1万7736.86ドルだったので、この32年間で590%という驚異の経済成長を遂げたことになる。
金融立国で最も成功したルクセンブルクのGDPの8割が、金融とその関連サービスで占められている。
国内には153もの金融機関があり、そのうち9割が外国銀行となっている。
ルクセンブルクは、国際金融センターを築いた結果、自国の労働人口31万人に対し、フランスなど周辺国から毎日13万人もの人々が通勤している。

2016年1月17日日曜日

2017年4月から導入される軽減税率の平均的な家計の軽減額は、第一生命経済研究所の試算によると、年間1.3万円程度しかないという。
また、この軽減税率の導入に必要な財源1兆円の確保は先送りしてしまっている。
消費税増税の使徒として、低所得高齢者と障害者への月額5000円の福祉的給付金の支給、医療介護にかかわる自己負担額に家計単位で上限を設ける「総合合算制度」(予算額4000億円)は、軽減税率導入によって見送られるようである。
高齢者までカバーできる消費税で社会保障費を賄うという社会的合意は、リセットされたようである。
2016年はスターバックスが日本に進出して20周年の節目となる。
東京のスターバックスで働く従業員の7割が学生で、全国平均でも学生が6割を占める。
以前はマクドナルドで働く事が社会現象だったか、今ではスタバで働く事が社会現象になりつつある。

2016年1月16日土曜日

地方自治法に基づいて「住民訴訟」という制度がある。
住民訴訟の事件として有名なのはも津地鎮祭訴訟や愛知県玉串訴訟があるが、どちらも地方公共団体が宗教的な儀式に公金を支出したことを争った例である。
総務省の説明によると、住民訴訟は「住民からの請求に基づいて、地方公共団体の執行機関又は職員の行う違法・不当な行為又は怠る事実の発生を防止し、又はこれらによって生じる損害の賠償等を求めることを通じて、地方公共団体の財務の適正を確保し、住民全体の利益を保護することを目的とする制度」だという。
ところが、地方公共団体に対しては、このような制度があるが、国に対してはこのような制度は存在しない。
つまり、地方公務員には国家公務員との比較において十分な行政能力は無いので、このような制度を設けて、住民主導で地方公共団体の活動をチェックする必要がある、ということのようである。
1978年3月30日に最高裁第一小法廷は、住民訴訟について「住民の有する右訴権は、地方公共団体の構成委員である住民全体の利益を保障するために法律によって特別に認められた参政権の一種であり、その訴訟の原告は、自己の個人的利益のためや地方公共団体そのものの利益のためにではなく、専ら原告を含む住民全体の利益のために、いわば公益の代表者として地方財務行政の適正化を主張するものであるということができる」という判決を下している。
この判決からも、国に対する住民訴訟制度がないことの合理的説明は困難であることが理解できる。
参政権は憲法の定める国民の基本的人権の一つだからである
国の予算に関する問題の一つとして、国会の議決に法律的効果がないという事が挙げられる。
決算が国会に提出されて決算委員会や本会議で、どのような扱いになろうとも、何ら法律的な効果はなく、責任問題は生じることはない。
法律的効果がないことの結果として、何年度の決算が国会でいつどのような取扱い段階になっているのか、誰も関心を持たないという状況になっている。
つまり当初予算は有名無実になっているのは、国の決算制度に理由があるのである。