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2016年3月21日月曜日

今後、資産価値が低いマンションほど、廃墟化の危険性が高くなる。
資産価値が低下しすぎると、わざわざ訴訟を起こして管理費の滞納を回収する意味がなくなるからである。
その分岐点は資産価値が300万円~400万円あたりとなる。
滞納された管理費などを回収するための最終的な手段は、弁護士に依頼して競売訴訟を起こすことであり、このコストとしては競売申し立てだけで予納金が60万円かかり、別に弁護士報酬が必要となる。
資産価値が500万円のマンションで発生した管理費等の滞納が400万円程度であれば、最低入札価格は50万円程度に設定され、競落者は滞納された管理費等を支払わねばならない。
仮に対象のマンションが100万円で競落された場合、競落者は10万円の他に管理費の滞納額400万円を支払うことになる。
つまりマンションの資産価値が400万円を下回ると、裁判費用は管理組合の持ち出しとなり、競売による滞納金の回収は困難となる。
さらにマンションの住宅ローンが完済されていない場合は、競売になっても住宅ローンの抵当権が優先されるために、訴訟を提起した管理組合側への配当が支払われないと見込まれると、「無剰余取消」として裁判所から訴訟を取り消される可能性が出てくる。
その場合、予納金を放棄してまでも抵当権者の合意を得て形式競売を進めるかどうか難しい判断を迫られることになる。
近年、「資産価値30輪万円」のマンションが大都市圏の郊外に現れ始めており、やがて近郊に達することになる。
誰も住まなくなり、放置され廃墟化したマンションが増えてくる事が予測されるが、行政に対しては固定資産税を支払う義務は継続し、所有するだけでマイナスが生じてしまう「負動産」となる。
マンションの管理費滞納は5年で時効になる。
例えば、7年間も管理費と修繕積立金を滞納している区分所有者がいた場合、管理組合がその区分所有者に請求できるのは過去5年分だけとなり、6年前と7年前の管理費き請求できない。
従って、5年を超えないうちに何らかの手を打つ必要がある。
2014年の国土交通省の資料「老朽化マンションの建替え等の促進について」によると、全国て゜これまでに建替えが決定したマンションは、準備中も含めて230物件しかない。
ところが2018年には築50年超のマンションが全国で5万件に達し、震度7の地震に耐えられるとされる現在の耐震基準が定められる以前に建築された「旧耐震マンション」は全国に106万件存在する。
マンションの建替えを実現するには管理組合総会で5分の4の賛成可決が必要であると共に、敷地の容積が2倍以上余っている事と、その敷地が建替えにふさわしい利便性の良い立地である、という高いハードルがある。

日本のマンションの寿命は、しっかりとした施工がなされていれば100年は持つと言われているが、ヨーロッパにある石やレンガでできた住宅のように200年や300年という寿命は期待できない。
理由は躯体コンクリートの内部の鉄が錆びるからである。
鉄筋コンクリートは、鉄とコンクリートの組み合わせで、この2つの素材は膨張率が同じという奇跡的な組み合わせとなっている。
さらに、圧縮に強いコンクリートと、引っ張りに強い鉄筋が一緒になって、無敵の構造体となる理想的な組み合わせと言える。
しかし、同時に宿命的な寿命が与えられてしまう。
そもそもアルカリ性であるコンクリートが中性化していくことにより、躯体内の鉄筋が詐欺てしまい、その錆びの進行速度が鉄筋コンクリートの寿命を決めてしまう。
通常は、躯体の中の鉄が錆びて使い物にならなくなるまでに65年と言われてきたが、現在は施工技術の進化により、100年までは伸ばせると言われている。
しかし、実験によって証明されたわけではない。
高層階に居住することが子供や母親にとって不健康な影響をもたらすという科学的な調査データが存在する。
東海大学医学部公衆衛生学(逢坂文夫・講師)が1995年~1998年にかけて厚生省の依頼による調査は衝撃的な結果となった。
この調査は横浜市内の3ヶ所の保育所で、第一子に4ヶ月健診を受信させた母親へアンケート用紙を配布し、2344人の有効回答を得た調査である。
調査によると、小学生のアレルギー陽性反応は戸建住宅が27%なのに対して、マシンションは46%、アレルギー疾患は階層が高くなるほど増える傾向にあった。
また、1995年に横浜在住の母親1600人に行ったアンケート調査では、年齢を問わず10階以上の高層に住んでいる女性の38.9%で流産を経験しているにも関わらず、1~2階は6.88%、3~5階は5.6%だった。
つまり、10階以上の高層階に住んだ場合、5階以下に住む場合と比べて流産の可能性は5~7倍高くなるということになる。
更に「33歳以上で10階以上」に居住の場合は、「27歳以下で1~2階」の居住に比べて、流産率は12倍以上という結果となっている。
2019年は賃貸市場にとって、注目すべき年となる。
2014年の総務省調査による「空き家率13.5%」の発表は、不動産業界に激震を与えたが、この調査は5年おきに実施されるので、次回の発表は2019年となる。
また、2019年からいよいよ日本全体の世帯数が減少し始めるとされている。
世帯数は住宅に対する需要数となるので、核家族化による世帯数の増加で、これまで年間100万戸近くの新築住宅が市場に供給されてきたが、世帯数が減少し始めると、住宅の余剰感はいよいよ鮮明になってくる。
2013年の総務省統計局「平成25年住宅・土地統計調査」によると、1970年代には既に住宅は余っており、それが抒情に増えて現在は820万戸の空き家が存在している。
日本全体の空き家率は13.5%で、日本全国の住宅の7戸に1戸が空き家なのであり、東京でさえ11%以上が空き家となっている。
野村総研の予測では、2033年の空き家率は30%を超え、3戸に1戸が空き家になるという社会が到来する。
この総務省の調査は5年毎に実施されるので、次回2019年の発表でも空き家率は確実に増えるであろう。