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2016年12月23日金曜日

ICカード乗車券は、1992年にフィンランドのバス会社が導入したのが、世界初だが、ソニーの「FeliCa」は1988年に研究が開始されている。
1994年には香港のオクトパス社が採用を決定し、その3年後の1997年から「オクトパスカード」として導入されている。
JR東日本の「Suica」が2001年開始なので、ソニーの「Felica」は10年以上先行していたのである。
しかも、ソニーは共同出資会社「ビットワレット」を設立し、電子マネー「Edy」を2001年から開始している。
この「Edy」は「Felica」の技術である。
ちなみに「Edy」は将来、ユーロ(Euro)、ドル(Dollar)、円(Yen)に並ぶような世界通貨となることを目指して、それらの3通貨の頭文字を取って命名されている。
しかし、ソニーはEdyの事業そのものを楽天は売却してしまった。
もし、ソニーが大きな視点を持ってビジネス展開をしていたら、「Felica」は世界標準を取っていた可能性もある。
ペンシルバニア大学ウォートン校のジェリー・ウィンド教授は、共著『インポシブル・シンキング』で、固定観念をいかにして打ち破るかを説いている。
「百聞は一見にしかず」という諺があるが、決してそうではなく、既にあるものを見る前に固定観念でがんじがらめになっており、見たものを固定観念通りに解釈してしまうという。
固定観念にとらわれているということは、これまでの発送から抜け出せないということなのである。
固定観念にとらわれやすいからこそ、そこから抜け出した一握りの人間が、情報格差によって成功する事ができるのである。
新興国へのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)は、生産工場からホワイトカラーや専門職に広がっている。
英語が公用語のフィリピンでは多くの知的ワーカーが誕生している。
多国籍企業の会計士はアメリカ人ならば月給5000ドルの高給取りの部類だが、フィリピンなら数百ドルである。
実際に、既にアジア最大の会計事務所はフィリピンにある。
金融アナリストやIT管理者などの専門職も同様で、アメリカ人の金融アナリストならば月給7000ドルだが、インド人なら1000ドルで済み、IT管理者はアメリカ人が月給1万ドルで、インド人は500ドルで済む。
インドのアラヴィンドは、「西洋の下位中流層の多くがファストフードを買えるように、途上国の人にも手が届く白内障施術を提供する仕組みを作る」という信念のもとに設立された眼科専門病院である。
アメリカで白内障手術を受けると1600ドルかかるが、アラヴィンドでは10ドルで受けられる。
10ドルという低価格を実現するために、白内障手術の機器と医師を24時間稼働させ、相対的に価格を低く抑えることに成功している。
この病院の眼科手術は医師1人あたり年間平均2000件という。
一方のアメリカでは年間200件程度である。
その代わり、アラヴィンドでは予約を入れると「〇日の午前3時50分に来院してください」と、深夜・早朝の時間を指定されることもあるという。
インド最大手のアポロ病院グループは、インド初の株式会社病院てせ、病院数は50を超え、クリニックは100以上、病床数8500床、医師4000名を要するアジア最大規模である。
特に心臓手術が有名で、グループ全体で累計5万5000件の心臓外科手術を行い、成功率は99.6%と公表している。
他にも、タミル・ナドゥ州にある眼科専門のアラヴィンド、デリーを拠点とするマックス・ヘルスケア、バンガロールを拠点として骨髄・腎臓移植を数多く手掛けるマニパル・ホスピタルズといった株式会社病院は、インド国内に数百か所もある。
インドのメディカルツーリズムの市場規模は30億ドル、訪印患者数は年間23万人と世界第5位となっている。
その市場規模は2018年には60億ドル、訪印患者は40万人に増えると予測されている。
メディカルツーリズムの先進国はタイだが、インドはタイよりも医療費が安い。
例えば肝臓移植手術をアメリカで受けると50万ドル、タイでは7万5000ドル、インドでは4万ドルで済む。
平均すると、インドの医療費はアメリカの10~20%である。

2016年12月22日木曜日

ソニーは「ウォークマン」を世に送り出し、世界の音楽シーンを変革した。
このウォークマンを生み出した背景には、アメリカの若者たちが大きなラジカセを手に持って街を闊歩しているのを見て、「この人達は歩きながら音楽を聴きたいのか」と気が付いたという。
世界には、日本人が知らない事が、まだまだ無数にある。
その情報格差に注目すれば、新しいアイデアが出てきてビジネスチャンスにもなる。
ソニーの創業者の一人である盛田昭夫は、社用車で成田空港に向かっていた時に、空港から数キロ手前でオービスを見つけた。
盛田は間髪を入れず秘書室の電話をして、「成田空港の手前にスピード取締りのカメラがついている。捕まらないように注意しろと全社に知らせておけ」と命じたという。
情報共有していないことで、社員が不利益を被るのは損だと考えたという。