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2017年1月22日日曜日

日銀が長期金利を下げる事でメリットがあるのは、日本政府のみのようである。
景気対策と称して政府の財政を助け、政府の資金繰り倒産を回避するのが目的としか思えない。
〇メガバンクの貸出金の残存期間別残高(2015年9月末)
          A行     B行     C行
1年以下の貸出   38.3%    15.6%    39.1%
1年超の貸出    
 うち変動金利   50.1%    75.0%     49.0%
 うち固定金利   11.6%     9.4%    11.9%
メガバンク3行は、短期金利に連動する1年以下の貸出と変動金利の残高の方が圧倒的に多い。
つまり、長期金の低下は民間部門の経済活動への影響は殆どないのである。
民間には好影響を与えていない日銀の長期国債の爆買いによって、量的緩和の出口は無くなっている。
中央銀行のB/Sの大きさについて、金融史が専門のハーバード大額のファーガソン教授は「1950~80年は中央銀行の肥大化がインフレと深く関わっていた。1900年以降、主な中央銀行の資産規模はGDPのほぼ10~20%だったが、現在のFRB、欧州中央銀行、英国中央銀行は約25%で歴史的に見て高い水準にある」と警告している。
ちなみに、日銀の資産規模の対GDP比は、1998年当時の15%から、2016年には90%にまでになっている。
2016年9月21日の金融政策決定会合で、日銀は「異次元の量的緩和を長期化し、長期金利を0%に誘導する」と宣言したので、この数字はさらに巨大化することになる。
「短期金利は中央銀行がコントロールし、長期金利はマーケットがコントロールする」という金融の教科書に挑戦すると宣言したのである。
黒田日銀総裁は、「通貨発行量の不足がデフレ時容態を招いている」と判断して、異次元の質的量的緩和を行い、その結果、国力に比べて余りにも過剰な通貨量を供給してしまった。
さらに、質的緩和の部分で、「10年債、30年債」という長期国債の購入を増やしてしまった。
つまり、日銀は通貨量をコントロールする手段を放棄してしまったことになる。
短期国債なら満期待ちにより、満期時に国債を国に返還し、現金を受け取り、日銀にある国の当座預金残高を減らす方法がある。
これに対して、長期国債は満期までの期間が長く、満期待ちができないため、保有高を戸来には市中に売却する必要があるが、国債が暴落し長期金利が暴騰した後にならないと、買い手は現れない。
日本では2000年位まで、貨幣供給量は経済成長に合わせて極めて適切なペースで増加していた。
貨幣供給量とは「発行銀行券残高」、「日銀当座預金残高」、そして相対的には微々たる「政府発行硬貨」である。
2000年3月末時点では、発効銀行券残高は54兆円、日銀当座預金残高は6.8兆円と、発効銀行券残高の方が大きかった。
2016年8月末時点では、発効銀行残高が96兆円なのに対して、日銀当座預金残高が303兆円と、日銀当座預金残高が発行銀行残高の3倍にもなっている。
2000年から発行銀行券残高は1.8倍にしか増えていないのに、日銀当座預金産高は45倍となり、その結果、貨幣量は6.6倍にもなっている。
この20年間で日本の国力である名目GDPは、全く伸びておらず経済規模は変わらないのに、貨幣量6.6倍という、この伸びは恐怖を感じる。

2017年1月21日土曜日

産業革命以来、
格差を減らすこたができる力というのは
世界大戦だけだった。
by トマ・ピケティ
マスコミについて私が学んだのは、
彼らはいつも記事に飢えており、
センセーショナルな話ほど受ける、ということだ。
by ドナルド・トランプ
通貨を発行することによって政府・中央銀行は、資産と負債の利ザヤ(資産から得られる利息と負債に支払う利息の差)が発生し、これを通貨発行益という。
現在、日本銀行は国債(資産)を民間銀行から買い、その代金を日銀当座預金に振り込む方法で、異次元の質的緩和を進めている。
このオペレーションの結果、日銀が受け取る利息は「国債の金利」で、一方で支払う利息は「日銀当座預金への付利利息」となる。
つまり、国債から受け取る金利-当座預金に支払う利息が通過発行益となる。
発行銀行券は無利息だが、現在、日銀当座預金の大半(9兆円分の法廷準備預金残高分)に対して、日銀は民間銀行に0.1%の利息を払っている。
従って、その受取利息と支払利息との差額が、通貨を増発することによって日銀に入る通貨発行益となる。
現在の日銀は、異次元の量的緩和政策により、国債を買えば買うほど、つまり日銀当座預金残高を増やせば増やすほど、通貨発行益を増やすことができる。
しかし、将来、デフレから脱却し、金融引き締め時にはFRBが取ったように日銀当座預金の付利金利をあげて行くしか方法はない。
この方法を取ると、日銀の支払利息が急増し、受取利息より多くなる可能性が高く、通貨発行益はマイナスになってしまう。
これが「量的緩和の出口論」で問題になっている点である。
日銀の負債の大半は、日銀当座預金であり、将来、金利が高等すれば日銀当座預金に対する多額の支払利息が発生する可能性がある。