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2017年5月9日火曜日

殆どの日本人は、幼稚園や小学校の頃よりも、大学時代に高い教育費を払っている。
しかし、教育経済学の観点からすると、「人的資本への投資は、とにかく子供が小さいうちに行うべき」というのが、結論となっている。
この主張の根拠になっている有名な実験として、1960年代に行われた「ペリー幼稚園プログラム」が有名である。
このブログラムでは、貧しい地区に生まれたアフリカ系住民の3歳から4歳の子供達に、質の高い就学前教育を提供した。
子供6人に1人の先生かせ担当し、その先生も修士号以上の学位を持っている人に限定した。
読み書きや歌のレッスンを週に5日、それを2年間続けた。
さらに1週刊につき90分の過程訪問を実施し、親にも積極的に介入したという。
この実験では、素晴らしい幼稚園に通うことができた58人の子供と、入園を許可されなかった子供65人を比較し、その後40年にわたって追跡調査をした。
小学校入学後は、追跡調査をするだけで、子供達への脅威区介入は行われていない。
この実験の結果、ペリー幼稚園に通った子供は、通わなかった子供に比べて、「人生の成功者」になる確率が高いことが分かった。
彼らは19歳時点での高校卒業率が高く、28歳時点での持ち家率が高く、40歳時点での所得が高く、40歳時点での逮捕率が低かった。
つまり、貧しい家に生まれても、質の良い就学前教育を受けることができれば、高い学歴を手にし、安定的な雇用を確保し、犯罪などに走る事が少ないということが証明された。
アメリカで実施された有名な実験によれば、良質な保育園へ通うことができた子供達は、学歴と収入が高くなった一方で、犯罪率は低かった。
乳幼児教育は、子供達の「学力」を上げたけではなく、「非認知能力」といった「生きる力」を上げたのである。
最近の研究では「学力」よりも、意欲や自制といった「非認知能力」が人生の成功とって重要なことが分かっている。
それを母親人にな任せていいものではなく、「非認知能力」は、ヒトとの交流によって育まれるものである。
厚生労働省の調べによると、幼児のいる世帯のうち三世代家族の割合は16%にまで下がっており、親世代と子供世代の別居化が進んでいる。
また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、「子どもを預けられる人がいる」と答えた母親の割合は、2002年の調査では57.1%だったが、2014年の調査では27.8%にまで減っている。
発達心理学者の大日向雅美氏が1994年に実施した全国調査によると、「子供がかわいく思えないことがある」という母親は実に78.4%、「子育てが辛くて逃げ出したくなる」と答えた人は91.9%にも及んだという。
最近、日本保育協会が実施した調査でも、10%の保護者が「子どものいない人がうらやましい」、16.3%が「子育てが重荷」、38.5%が「時間に追われて苦しい」と答えている。
総務省の「社会生活基本調査」によると、6歳未満の子供がいる夫婦がそれぞれどれだけ家事と育児をしているかが確認できる。
2011年の調査によると、女性は1日平均7時間41分を火事に費やしているが、そのうち3時間22分は育児にあてていた。
一方で男性は、育児と家事を合わせて1時間7分で、そのうち育児時間は39分に過ぎない。
アメリカでは男性が1日平均3時間13分(うち育児1時間5分)、スウェーデンでは平均3時間21分(うち育児1時間7分)を家事に費やしている。
日本では、母乳全盛の時代を迎えており、熱心な母親は「完全母乳育児にこだわり、大変なストレスを受けている母親がいるという。
しかし、厚生労働省の「乳幼児栄養調査」によると、子供が1ヶ月の時点でさえ完全母乳保育ができている人は42.4%に過ぎなかったという。
52.5%の人は母乳と粉ミルクを併用しており、粉ミルクなど人口栄養だけを使っている人も5.1%いた。
子供が6ヶ月になった時点では、完全母乳保育の人は34.7%しかいない。
粉ミルクで育った子供が発育不全になったというデータはなく、実際にこれまでも多くの日本人が粉ミルクで育てられてきた。
養子縁組をする時の養親に求められる基準として次のような要件を満たす事が求められている。
・25歳から45歳までの婚姻届を出している夫婦
・離婚の可能性がなさそうなこと
・健康で安定した収入があること
・育児をするのに十分な広さの家であること
・共働きの場合、一定期間は夫婦のどちらかが家で育児に専念できること
つまり、日本で親になるためには、ある程度のお金があり、教養があることが前提となる。
ちなみに戸籍上も親子となる養子縁組と違い、子供を一時的に預かるという形の里親になるにも、厳しい条件が課させている。
東京都では「居室が2室10畳以上」が求められ、保育士資格を持つ場合を除いて、夫婦にしか里親が認められていない。
つまり、一人で働く女性は、いくら高収入だとしても日本では養子縁組どころか、里親にもなれない。