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2017年9月10日日曜日

IMFは世界の国々で金融危機や信用不安が起きた時に、緊急の融資をして救済する機関である。
また世界銀行は主に新興国がインフラ投資を行い時に、融資をしてくれる銀行で、日本も東海道新幹線の建設時に世界銀行から融資を受けた。
このIMFと世界銀行は、アメリカの出資比率がIMF17.69%、世界銀行15.85%と最も大きく、実質的にアメリカの支配下にある。
IMF、世界銀行ともに、重要議題を議決する際に85%の賛成が必要であり、アメリカは加盟国の中で唯一15%以上の出資をしており、15%以上の議決権を持っている。
つまり、アメリカは拒否権を持ち、アメリカが反対した事案は絶対に承認されない。
世界恐慌によって世界全体の貿易額は縮小したが、アメリカの輸出力の強さはずば抜けており、第二次世界大戦終結まで相変わらずアメリカま金保有量は増え続け、最終的に世界の金の7割以上を保有してしまった。
第二次世界大戦後に世界経済のイニシアティブを握ったアメリカは、世界に対して自由貿易を強制した。
1945年にイギリスはアメリカに対して38億ドルの融資を求め、見返りとしてアメリカはイギリスのブロック経済の解体を求めた。
同年にフランスもアメリカに対して10億ドルの支援を求め、フランスのブロック経済の解体を求めた。
当時のイギリスとフランスは、植民地保有の1位と2位だったので、両国の植民地を自由市場として開放させることで、自由貿易圏を世界中に広げることに成功した。
アメリカの巨額の貿易黒字が世界経済に与えた悪影響のもう一つは、世界恐慌を引き起こしてしまったことである。
巨額の貿易黒字を続けていたアメリカには、大量の金が入ってきた。
当時の世界経済において主要国の多くが金本位制を採用しており、貿易の最終的な決済は金で行われていた。
そして、アメリカは世界貿易シェア1位だったにもかかわらず、アメリカ自体は農産物も資源も豊富にあり、輸入を必要としていない国だった。
世界恐慌が起きた1929年におけるアメリカのGNPに対する貿易の割合は、輸出が5%、輸入が3.4%に過ぎなかった。
しかもアメリカは集まる一方の金を更に貯めこむ政策を採ってしまう。
本来、金本位制のもとでは、金が流入すれば通貨量を増やさねばならない。金が集まった国が通貨を増やすことでインフレが起こり、物の値段が上がるので国際競争力は落ちる。
そのため、集まった金が流出していき、金本位制の各国の貿易バランスが取れるという仕組みになる。
しかし、アメリカは国内でインフレが起きることを警戒し、金が増えているにも関わらず、通貨量を増やさなかった。
1922年8月以降、流入した金は連邦準備銀行の金準備に含めないようにしたのである。
よって、アメリカに金が大量に入ってくるにも関わらず、アメリカの国際競争力は落ちず、貿易黒字は増え続け、その結果1923年末には、世界の金の4割をアメリカが保有してしまう。
アメリカばかりに金が集まると、当然、他国では金が不足し、他国から物を買えなくなり、貿易も収縮してしまう。
世界の金の4割が集まるアメリカに投資が集中し、アメリカの株式市場が加熱し、そして爆発したのが世界恐慌なのである。
つまり、アメリカの輸出過多により世界貿易の通貨である金を貯め込むんことが、世界恐慌や第二次世界大戦の背景にあった。
アメリカの輸出の最盛期は第一次世界大戦から第二次世界大戦までの戦間期である。
第一次世界大戦までのアメリカはも鉄道建設などでイギリスから巨額の投資を受け入れていたため、世界一の債務国だったが、第一次世界大戦がには、アメリカは一気に世界一の債権国となった。
経済学者のケインズによると、第一次世界大戦終結時のアメリカの国際収支は19億ポンドの黒字だった。
当時のイギリスの税収が3000万ポンド程度だったので、19億ポンドという額がいかに巨大なものであるかが理解できる。
このアメリカの貿易黒字の相手は連合国陣営の国々であり、イギリス、フランス、イタリアは、このような巨額の債務を背負いきれないと、アメリカに借金の減額を養成したが、アメリカはこの債権の減額を拒否した、
そのためイギリス、フランス、イタリアは敗戦国ドイツに対して、巨額の賠償金を求めたのである。
第一次世界大戦の講和条約「ベルサイユ条約」では、第一次世界大戦の責任は、一方的にドイツにあると規定され、ドイツは連合諸国が受けた損害を賠償することとし、その賠償額は1300億マルクと巨額となった。
これはドイツの税収の十数年分であり、ドイツは植民地を全て取り上げられ、人口の1割を失い、領土の13.5%、農耕地の15%、鉄鉱石の鉱床の75%を失っている。
ドイツは戦争で国力を消耗していたので、この賠償金を支払えず、ドイツ経済は大混乱し、インフレ率が1億を超えるというハイパーインフレが生じた。
この荒廃したドイツで「ベルサイユ条約の破棄」を謳って、ヒトラーが登場するのである。
つまり、ヒトラーの独裁政権の誕生も、アメリカの巨額の貿易黒字が遠因ともいえる。
アメリカの経済が危うくなっている最大の原因は貿易赤字である。
アメリカの2015年の輸出入額を見てみると、輸出額が1兆5000億ドルなのに対して、輸入額が2兆2000億ドル以上もあり、輸出額の1.5倍の輸入をしている。
アメリカの対外債務が積み重なっているのも、最大の要因はこの貿易赤字である。
アメリカの経常収支は、1992年以来、赤字を続けており、2015年の赤字額は463億ドルとなっている。
このように多額の対外債務を抱えた国は今だかつてない。
通常は、これほどの対外債務が増えるまでにデフォルトを起こしているからである。
アメリカ政府の純債務残高は2016年時点で15兆ドル(1550兆円)に達している。
また政府の財政赤字とともに、経常収支の赤字も抱えている。
経常収支の赤字とは、貿易や投資など国際取引総計での赤字という事である。
その赤字は、アメリカの借金ということになる。
現在のアメリカは、この借金が積りに積もって、対外債務は7兆5000億ドル(758兆円)となっている。
対外債務とは、外国に対する借金であり、アメリカは世界最大の借金国なのである。

2017年9月8日金曜日

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