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2016年1月16日土曜日

補正予算の編成は、毎年行われる年中行事になっているが、補正予算を編成する度に財政規律のタガは外れていく。
当初予算では厳しいシーリングがあるから、要求側の官庁も賢く対応するようになり、どうしても必要な経費については当初予算ではあえて要求せずに、頭出しの小さな要求額に留めておいて、補正予算の編成時にドカッと大きく追加の要求をする。
補正予算の要求側は、どうしても必要なものについて、この手を使うので財務省側も削減することができない。
そして、財務省が発表するデータは、当初予算ベースでの年次別比較が基本で、補正予算ベースで比較した表を見ることはなく、ましてや決算ベースての比較は無いに等しい。
当初予算ベースの比較は実態のない虚像の比較である。
日本の国家予算編成は、8月31日に要求側各省庁の概算要求が財務省の主計局に提出されるところから始まる。
これを受けて9月1日から予算編成作業が開始され、主計局の官僚にとって4ヶ月にわたる長丁場となる。
査定は基本的に課長補佐レベルの主計官補佐(主査)が受け持ち、9月末から10月上旬の「第一次局議」に臨むことになる。
第一次局議は局次長が主宰し、厳しい審査が行われる。
課長級である主計官は、重要局議案件は別として、種さの査定作業には殆ど介入せず、もっぱら政治向きの用務を果たす役割を担う。
主査の査定作業は不眠不休で行われる時間との競争であり、中身を主計官に説明している時間はないからである。
主計局内には、主査、主計官、次長、局長という四段階のピラミッドになっているが、そのはしご段の中に、主査と次長、主計官と局長という二人の入れ子のコンビができ、主査・次長組は実務の査定、主計官・局長組は国会関係というように、それぞれが事務と政務とう分担している。
また第一次局議に先行または並行して、「重要局議」が開催される。
これは主計局長が主宰するもので、官邸の了承を必要とするよいな政治案件の重要事項について議論する会議である。
主計局の三人が作った第一次局議の査定案が、年末における予算政府案の原型となるが、内示復活の前にもう一度総ざらいをするために「第二次局議」が行われる。
国際決済銀行(BIS)は3年ごとに調査結果を公表しているが、最新の2013年データによると、外為市場における1日当りの取引高は5.3兆ドルという。
このうち実需に伴うものは1割を切ると考えられる。
また、2013年末のデリバティブの想定元本ベース残高は710兆ドルに上っている。
尚、実物セクターの年間生産量は70兆ドルである。
両者の規模を比較すると、金融セクターは実物セクターの10倍から20倍の規模と、いかに肥大化しているかが分かる。
NPOのタックス・ジャスティス・ネットワーク(TJN)によると、タックス・ヘイブンに秘匿されている資金量は、21兆から32兆ドルと推計されている。
ちなみにOECDが主要国のGDPを合計したデータによると、世界経済の規模は70兆ドルである。
GDPはフローであり、TJNのデータはストックであるので、単純に比較することはできないが、アンダーグラウンド経済の資金量の大きさは理解できる。
無国籍企業の節税と租税回避スキームを考案するために、極めて優秀な頭脳を誇る弁護士や会計士等の多くの専門家が、企業の納税額を減らすために動員されているる。
米国のロー・スクールやビジネス・スクールの租税法の授業では、いきなり節税法の講義から始まるという。
そして全体の講義のうち半分は節税策の話に費やされるという。
霞が関の官庁は、政策官庁と事業官庁とに大別される。
事業官庁とは予算を大量に使用して所管領域の事務を遂行していく官庁で、国交省、農水省、厚労省の三省が代表となる。
近年の予算規模の大きさでいえば、厚労省の社会保障費が圧倒的である。
日本でも戦前には、民政党と政友会との二大政党時代があり、英国スタイルの政権交代があった。
当時の霞が関では、二大政党のそれぞれに付いて省内を二分する派閥抗争もあり、熾烈を極めたという。