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2018年1月16日火曜日

東芝は社会教育団体の修養団が行う伊勢神宮の五十鈴川にふんどし一つで入らせるみそぎ研修を熱心にやっている。
1974年春に結成された同社の秘密組織「扇会」を知ると、会社の体質が良く理解できる。
会社のスパイ組織ともいうべきこの会の実態は、府中工場で労働組合といっしょになって人権侵害と職場村八分を繰り返し訴えられた「職場八分裁判」の過程で明らかとなった。
組合執行部を「健全派で固める」とか、配転について「応じるという結論を出さねば職場にいられないというムードを作る」ために努力すると誓っている扇会の文書には「問題者への対応」という章があり、「問題者」を判断するポイントが挙げられている。
<職場での兆候判断ポイント>
・企業内(職場)では、行動に空白部分が多く、昼休み時、終業後の行動が見当つかない。
・自主的な傾向が強くなり、職制に対する協調性が弱くなる。
・職場の同僚や、特に若年者と新入社員の悩みごとや苦情に対する世話役活動を積極的に行う。
・若い人を対象として「サークル活動」に力を入れ、いろいろとインフォーマルグループをつくり、その中心となって面倒をよくみる。
・就業規則をよく知り、有給休暇、生理休暇の全面行使など、権利意識が強くなる。
・職場での小さな九丈職場要求が多くなり、不平、不満を組織化し、それを職場の代弁者として説得力ある発言を職場や職制にするようになると共にも職場問題を不必要に拡大発展させる傾向が強くなる。
・朝のお茶くみ、掃除、その他のサービス労働に抵抗するようになり、奉仕的な美徳をなくする方向に力を入れる。
・特別な理由もないのに、特定日の残業をしない。
・職制の言動をマークし、職制のいうことをよくメモにとる。
・昇給時に、同僚の昇給を聞いて歩いたり、上司、会社の査定について職制にいろいろ問い質す。
他にも、「問題者」を発見するためのポイントはもっと多岐にわたる。
そして、それと思われる人間がいると1804名の会員で結成された扇会のメンバーが尾行したりして、その結果を「本社勤労部」に通報するという。
こうしたチェックによって、東芝は全身全霊のイエスマンしかいなくなったのである。

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