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2012年10月25日木曜日

インド人は、ターバンを巻いているイメージがあるが、実際にターバンを巻くのは、インドの人口の2%のシク教徒だけ。
シク教は、西から入ってきたイスラム教の影響を受けて、ヒンドゥー教徒の一部が一神教に変わった新しい宗教で、男性は髪の毛を切ってはいけないとされるので、伸びた髪をターバンを巻いて押さえている。

ごく少ないシク教徒の姿が、インド人のイメージになった原因は、英国のインド植民地支配までさかのぼる。

多くのヨーロッパの国々が植民地を支配する時には、必ず少数派によって多数派を支配させてきた。
フランスはインドシナで、ベトナム人を使ってカンボジアを支配し、英国は香港やシンガポールを連れて行ったインド人に支配させたので、今でも香港とシンガポールには大勢のインド人がいる。

インドでは、少数派のシク教徒を重用し、多数派のヒンドゥー教徒とイスラム教徒を、支配した。
シク教徒は、ヒンドゥー教徒と違い、カースト制度がないので、才能があれば誰でも取り立てられエリートになれ、世界各地に英国人に連れられていくようになり、ターバンを巻いたインド人のイメージが世界に定着した。

インドでは今でも植民地支配の名残りもあり、警察や役所の上層をカーストに関係なく実力で上にいける、シク教徒が押さえている。