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2015年7月4日土曜日

最初に決めた目標アセットアロケーションからのずれを修正する作業を「リバランス」と呼ぶ。
リバランスをする事により、ポートフォリオのリスク量を一定に保つことができ、アセットアロケーションの割合が変わり、知らぬ間に過大なリスクを負ってしまう事を防げ、同時に好調なアセットクラスの一部利益の確定と、不調なアセットクラスでの割安な仕込みを行うことにもなり、リターンの改善に寄与する麺もある。
実際に、日本株式、日本債券、外国株式、外国債券の4資産に均等投資したポートフォリオに1969年12月末に100円投資し、2007年12月末まで運用した場合、下記の結果となったというデータがある。
・リバランスなし   1145円
・1年毎にリバランス 1400円
・3年毎にリバランス 1404円
データでは3年毎の結果が最も良いが、3年毎だとリーマンショックのような大きな相場の下落があった際に、アセットアロケーションが崩れたままになる期間が長くなってしまう恐れがあるので、1年毎にリバランスを行うのがよい。
リバランスの裏ワザに、ボーナスなどの新規投資資金を用いて、買い増しだけでリバランスをする方法がある。
この方法だと、売却時にかかる税金と信託財産留保額を支払う必要が無くなり、効率的にリバランスが可能となる。
インデックス投資の指標品選択のポイント
・信託報酬・実質コストができるだけ低い商品
・純資産が大きい商品(少なくとも100億円以上)
・不安定な要素ができるだけない商品(市場価格と基準価額の乖離や、繰上償還の可能性が小さいほどよい)
・利便性が高い商品(少額から購入可能、自動で分配金再投資が可能、自動で積立投資が可能)
投資信託の主なコストには「販売手数料(購入時手数料)」「信託報酬(運用管理費用)」「信託財産留保額」がある。
インデックスファンドの場合、販売手数料がない(ノーロード)が常識になっている。
信託報酬は、投資信託を運用する運用会社や販売会社などに毎年払い続ける手数料で、インデックスの場合は保有資産に対して年率0.4~0.5%程度を、投資信託の運用資産の中から、自動的に毎日少しがつ差し引かれる。
投資家が追加的に支払ったり、口座から引き落とされたりするわけではないので、取られた感がないので意識が低くなりがちだが、保有資産全体に対してかかるコストとして馬鹿にならない金額を抜かれており、運用成績を確実に押し下げる悪影響を及ぼすコストであり、徹底的にこだわり、最も信託報酬が安いインデックス投資信託を選ぶべきである。
信託財産留保額は、投資信託を解約する時にかかるコストで、保有財産に対して0.1~0.3%程度のものが多い。
信託財産留保額が無い投資信託もある。
「解約ペナルティ」という意味合いが強く、投資信託の解約があるとファンドマネージャーは現金を確保するために、保有資産を売却せねばならない。
その際にかかるコストを残された投資家が負担するのは不公平になるということで、解約者からペナルティとして徴収される。
他にも信託報酬の他に、「その他手数料」という項目に含まれている売買委託手数料、有価証券取引税、保管費用、監査費用など、ファンド内部の運用にかかる上乗せ費用がある。
これらは毎年一定比率というわけではなく、毎年変わり「運用報告書」で報告される。
この費用は「隠れコスト」と呼ばれ、新興国に投資するファンドや新規設定から間もないファンドに時々含まれているので注意が必要である。
「国内株式」「外国株式」「国内債券」「外国債券」「現金」といった資産分類に、それぞれいくら投資をするかを決めるプロセスを「資産配分」、英語では「アセットアロケーション」と呼ぶ。
「国内株式」のような分類されたアセットアロケーションの単位を「アセットクラス」と呼ぶ。
なぜアセットアロケーションが必要かというと、自分がどのくらいのリスクを取っているのかが把握できないからという理由と、アセットクラス間の効率的な組み合わせ考える事が有効だからである。
運用の世界では、組み合わせた運用資産全体を総称して「ポートフォリオ」と呼ぶ。