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2014年6月28日土曜日

日本国内の道路の総延長距離は127万キロメートルと、地球31周分にもなる。
その維持費用の捻出方法が課題となっている。

ドイツでは12トン以上の大型トラックに専用のGPSの搭載が義務付けられ、走行距離に応じて道路使用量が課金される。
ドイツでは、今後、全ての車に適応する議論が始まっている。
日本全国で、道路の渋滞による外部費用は11兆円と考えられ、流通経済学の最大の課題となっている。

道路は拡幅しても、一時的に渋滞が緩和されるが、再び渋滞になるという「ピグー・ナイトのパラドックス」がある。

各国で渋滞対策として、ピーク・ロード・ブライング(混雑費用)が導入されている。

ロンドンでは2003年から、市の中心部に入る車に1日10~12ポンドの通行料を取っている。
料金徴収エリアには650台のカメラを設置し、車のナンバーを認識して料金を徴収している。

シンガポールでは、ETCシステムにより幹線道路に72ヶ所のゲートを通過する時に料金が徴収される。
20分毎に通行料金が設定され、道路の通行状況により、料金を定期的に改訂している。
日本のGDPの2割を占める東京都は2010年に総人口1336万人をピークに、その後、日本では前例のないスピードで人口減少が進む一方、高齢者は2020年に321万人を超える。

東京で高齢者施設に入れない待機高齢者は4万人。

2045年には人口が100万人減少し、高齢化率は35%となる

2012年の東京都の合計特殊出生率は、全国平均1.41に対して、全国最低の1.09。

東京都の2014年度一般会計予算案では、歳出合計6兆6590億円のうち、福祉と保健にかかる予算は15%の1兆534億円が当てられる。
2011年に創業された「蕎麦冷麦 嵯峨谷」は現在、都内で5店舗を出店しており、そば粉100%の十割蕎麦を280円で提供し、行列店となっている。

十割蕎麦は、そばの香りが良いが、つなぎの小麦粉を使用しない為、ぽろぽろになりやすく、作るのに熟練の技が必要である。

嵯峨谷では、店舗に電動石臼機を設置し、そばの実から製粉し、押し出し式の製麺機を設置している。
これにより、蕎麦の実から製麺まで店内で完結する事が可能となり、十割蕎麦を280円で提供可能にした。

嵯峨谷では冬でも「もりそば」を注文する人が7割いる。
日本で一番利用客が多い蕎麦屋は、小田急レストランシステムが経営する小田急新宿駅構内の「箱根そば本陣」である。
平日は1日に平均2600人が利用している。
ピーク時間となる朝8時代は、1時間に220人が利用する。

商品提供にスピードが求められる為、丼物メニューはなく、サイドメニューとしておにぎりといなりを提供。
水も紙コップを使用する。

厨房内には、麺茹で担当、麺冷やし担当、つゆ注ぎ担当、トッピング担当の4名で分業し、「かき揚げそば」だと10秒で提供可能。

小田急箋沿線で52店舗を出店している「名代箱根そば」の麺は、そば粉3割、小麦粉7割の小田急オリジナル生麺を使用。
1994年創業の「自家製麺ゆで太郎」は136店舗(2013年)を出店しており、日本一の蕎麦屋である。

ゆで太郎システムの一番のこだわりは、店舗に製麺室があり、店内で粉から製麺している。
ゆで太郎の自家製麺は、そば粉55%、小麦粉45%のオリジナル麺で、必要に応じて麺を打つので、いつでも新鮮なそばを提供できる。
自家正麺で麺のコストを抑える事で、「かけそば」「もりそば」共に260円で提供できる。

富士そばが、駅から徒歩1分の一等地に出店しているのに対して、駅から徒歩6分から10分の賃料が半分の立地に出店している。

ゆで太郎のメニューは、定番商品でも売れない物はメニューから外される。
その為、きつねそば、たぬきそばはメニューにない。
毎日、各店舗の券売機から本社に情報が転送され、メニュー毎の売り上げランキングが分かるようになっている。

覆面調査(費用年間900万円)を毎月実施しており、全店舗の評判データ(30項目)を取り、点数化しランキング付けしている。
「名代富士そば」を都内中心に121店舗展開しているダイタングループの創業者・丹道夫社長が、今では一般的な、立ち食いぞはチェーンの仕組みを考え出した。

1974年の創業当初より24時間営業は、セブンイレブンより3年前で、外食業界初の試みだった。

1980年代までは、茹でた麺を仕入れて店舗で温める「茹で置き麺方式」が主流だったが、店舗で生麺から茹でる方式を採用した。
外注の製麺所から取り寄せる生麺は、そば粉40%、小麦粉60%

立ち食い蕎麦店で、セットメニューを初めて採用した。

自社開発の「つゆマシーン」を店舗に設置し、作り置きではなく、新鮮で煮詰まらない一定の味を保つ出汁の提供を実現している。

ダイタングループは121店舗を6社(ダイタンフード、ダイタンイート、ダイタン食品、池袋ダイタンフード、ダイタン企画、ダイタンミール)に分け自由に競争させ、1社20店舗程度を常務1名が経営管理をするマネジメント体制を取っている。
例えば、渋谷には4社が合わせて8店舗を出店している。

メニューも定番の「かけそば」と「ざるそば」以外は、各店舗の店長にまかせている。