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2015年6月5日金曜日

イスラム教の教典である『コーラン』は、現地では正しくは「クルーアン」と言うが、英語で「コーラン」と表記されたため『コーラン』と言われている。
『コーラン』は、預言者であるムハンマドが聞いたという神の言葉である。
預言者とは、未来を予言するのではなくて、「神の言葉を預かる者」という意味である。
ちなみに神は人間に直接話しかけることはなく、間に通訳が入る。
例えばイエスのはマリアは、「受胎告知」を天使ガブリエルから伝えられた。
キリスト教における「ガブリエル」をアラビア語読みすると「ジブリール」となり、神の言葉を預言者ムハンマドに伝えたのはジブリールで、同じ天使なのである。
ムハンマドが神の言葉をジブリールを通じて知り、それを一生懸命暗記して人々に伝え、周りの人もひたすら暗記していたが、ムハンマドが亡くなった後、言葉ほ覚えていた人が戦争で死んでいき、みんなで覚えている事を書き出して本にまとめたものが『コーラン』になった。
だから、元々声に出して神の言葉を暗唱していたので、『コーラン』は声に出して読むべきものという意味であり、黙読するのではなく、必ず声に出して読むことになっている。
キリスト教社会において、キリスト教と経済の関係について、有名な古典であるマックス・ウェバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』では、近代資本主義の成立とプロテスタントの倫理の関係性が考察されている。
お金持ちになって十分稼いでいても、無駄遣いをせずに、さらにお金を稼ごうとするのが、資本主義の精神であり、一生懸命働くから資本主義経済は発展したと考える。
マックス・ウェバーは、ドイツにおいてビジネスで成功している人の宗教を調べ、その結果、経済的に成功しているのは何れもプロテスタントであり、それもカルヴァン派であると気づく。
なせカルバン派だけが経済的に成功しているのか、そこに資本主義の精神と宗教的な倫理が関係しているのではないかと更に調べ、その結果、プロテスタントの考え方と、特に厳格なプロテスタントであるカルヴァン派の考え方が資本主義の精神を形作る上で自由様な役割を果たしている事に気付いた。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つとも一神教であり、いずれも神によって世界が作られたのだから、いずれ世界は終わりが来るという基本的な考え方は兆通している。人間は死んでも世界の終りが来るまでずっと地中でその終わりを待ち、世界の終りが来たら死者はよみがえり、最後の審判を受け、天国に行くか地獄に行くか分かれていく、と考えている。
しかし、カルヴァン派の考え方は、「神は絶対だから、人間は生まれた時から死んだ後に、天国に行くか地獄に行くか、全て決められている」と考える。
だから「自分は天国に行けるかどうか分からないけど、天国に行く事ができる人間はきっと勤勉な人間であるはずなので、一生懸命働こう」と考えるのである。
宗教改革で生まれた新しい宗派であるプロテスタントは、ヨーロッパでカトリックから迫害を受け、新天地のアメリカ大陸を目指すことになる。
だからアメリカの建国の精神は、プロテスタントの考え方が定着しているのである。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教は、実は同じ神を信じている。
イスラム教ではアッラーの神という言い方をするが、アッラーというのはアラビア語で「神」「唯一絶対の神」という意味である。
ユダヤ教の教典『旧約聖書』には、神のところにヤハウェとあるが、これはヘブライ語で「神」という意味で、英語のゴッドと同じである。
全て同じ神のことを、英語かヘブライ語かアラビア語で言っているという、単なる違いにすぎない。
イスラム教はアッラーの神を信じているわけではなく、唯一絶対の神を信じている。
そのいい例が、エジプトの「コプト教」というキリスト教徒の一団で、イエスがゴロゴダの丘で十字架にかけられた後、迫害を恐れたキリスト教徒たちが地中海を渡ってエジプトに辿り着き、キリスト教の教会を建てた。
だからコプト教は初期のキリスト教の性格を残している。
彼らはエジプトに住むアラビア人だから、話す言葉はアラビア語で、コプト教のキリスト教徒達は、キリスト教の神のことをアッラーと呼んでいる。
アメリカは地方分権が徹底的に進んでおり、アメリカの連邦準備制度理事会にも警察がある。
ニューヨークにはニューヨーク市警察(NYPD)があり、水色と白のツートンカラーのパトカーを使用しているが、これにそっくりのFRPDというパタカーが走っている。
中央銀行として現金輸送の警備にあたる連邦制度理事会警察という独自の警察を持っているのである。
アメリカではそれぞれの自治体が独自の警察を持っていて、地方ごとに選挙で保安官(シェリフ)が選ばれ、その下でプロの警察官が働いている。
各大学も「ユニバーシティ・ポリス」という警察組織を持っていて、拳銃を携帯してキャンバス内をパトロールしており、銃の乱射事件などで応戦しているのは、大学警察なのである。
アメリカで最大の権力者は大統領だと思ってしまうが、憲法では大統領ではなく、それぞれの州の代表の議会である「連邦議会」が一番強い力を持っている方とになっている。
戦争を仕掛ける際の意思表示である「宣戦布告」の権限は連邦議会にあり、大統領にはない。
連邦議会が決議して初めて戦争ができるという法律になっている。
しかしアメリカ連邦軍の最高指揮官は大統領なので、結果的に大統領が軍隊を動かして戦争を始めることができてしまう。
ただし正式な戦争をする宣戦布告の権限は連邦議会が持っているので、連邦議会が大統領に対して、権限移譲をするという決議を行っている。
過去の湾岸戦争、イラク戦争の時もそのような手続きを取っていた。
アメリカという国は、イギリスとの独立戦争に勝利し、独立を果たした国である。
その時のアメリカの州は13で、州というよりは13の国が集まって、USAとして統合された。
13の国には、それぞれの法律や憲法も最高裁もあり、大統領にあたる州知事もいて、いずれの国にも軍隊がいてて、そのまま持ち続けた結果、現在の州兵として50州のそれぞれに軍隊が存在する。
殆どが陸軍だが、空軍を持っている州もある。
連邦政府が自州に対して勝手なことを押し付けて来た時は、武力で対抗する為に連邦政府と戦争することができる力を維持しておこう、というのが州兵のそもそもの由来である。
アメリカにはドル紙幣を発行している銀行が12ある。
アメリカには連邦準備銀行が12あり、それぞれがドル紙幣を発行している。
紙幣の左側に「A」のボストンから始まって「L」のサンフランシスコまで、それぞれの連邦準備銀行のアルファベットが印刷されている。
連邦準備銀行とは、民間銀行が潰れそうになった時に、お金を持って助けに駆けつけるために準備をしている銀行であり、政府の銀行ではなく、それぞれの民間の銀行がお金を出し合って設立した民間銀行である。
イギリスでは、イングランド銀行とスコットランド銀行が、それぞれ紙幣を発行している。
しかし、スコットランド銀行が発行した紙幣が使えるのはスコットランドだけで、イングランド銀行は、イギリス全体で使える紙幣を発行している。
その為、スコットランドでは両方の銀行が発行した紙幣を使える。
香港では、香港上海銀行、スタンダードチャータード銀行、中国銀行の3行が20ドル以上の香港ドル紙幣を発行している。
マカオでは、通貨のパタカを、大西洋銀行と中国銀行マカオ分行が発行している。
ユーロ導入の前に、ヨーロッパでは最初にバーチャルの形で、あくまで帳簿上で共通通貨に置き換えるとどれくらいか、という所から始めた。
最初はこの通貨をユーロとは言わず、欧州通貨単位(European Currency Unit)、略してECU(エキュ)と呼んでいた。
そのままエキュが、ヨーロッパの統一通貨になるかと思いきや、フランスで以前、エキュという通貨単位を使っていた事に気づき、よその国から反発が出てしまった。
そこで、ヨーロッパという言葉に立ち戻り、ヨーロッパという言葉の一部を取って、ユーロという名前となった。
そもそもヨーロッパ自体、ギリシャ神話に出てくる女神の名前「エウロペ」から、ヨーロッパとなった。
ギリシャの最高神のゼウスが女神エウロペをさらって、あちこち駆け回った。
その駆け回った場所が今のヨーロッパということになっている。
アメリカが50の国が集まって合衆国という一つの国を作っているように、ヨーロッパにもそれぞれの国が一緒になって欧州連合国を作るという理想がある。
その理想に基づいて2004年に、欧州憲法条約を一度作ったことがあった。
それぞれの国には憲法があるが、それを統一するEU全体の憲法を作ったのである。
憲法だけではなく、国旗と国歌も制定された。
国旗はEUの旗を、そのままEUの国旗にすることになり、国歌はベートーヴェンの『歓喜の歌』となった。
ベルリンの壁が崩壊した後、ドイツの国民が『歓喜の歌』を歌って、東西統一を祝った事から、ヨーロッパが一つになるシンボルの歌を『歓喜の歌』にしようという事になった。
しかし、欧州連合国構想を急ぎすぎた結果、反対を受けてしまい、ヨーロッパ憲法は実現しなかった。
EUの旗は青地に金色の星が12個あるデザインとなっている。
EUは12カ国が参加して発足したからである。
その後、参加国がどんどん増えた現在は28カ国になったが、旗の星の数は12のまま変わっていない。
ヨーロッパでは12という数字き完璧な数、完成された数というイメージがあり、欧州連合がスタートした時に12カ国だったので、これがヨーロッパの完璧な形ということになった。
欧州連合に参加している国は、自分の国旗と同時にEUの旗も掲げることになっているので、大使館でEUの旗が掲げられていなければ、その国はEUに加盟していない事が分かる。
国の格付けは、その国の国債が紙屑になるリスクがどれくらいあるかという事を格付けする。
そして国の格付けに基づいて、その国の企業に対する格付けも影響を受ける。
原則として、その国の企業の上限が、この国の国債の格付けとほぼ同じとなる。
世界中の殆どの貨物船、タンカーというのは、バナマ運河を通れるかどうかで、横幅の長さが決まっている。
このパナマ運河を通過できる船舶の最大幅のサイズを「パナマックス」という。