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2015年4月14日火曜日

ヒトラーは『わが闘争』に続いて、外交政策に関する著作を準備していた。
そのための口述草稿を1945年5月に米軍が入手したが、草稿には、署名も口述年月日も記されていない。
草稿の内容から推定すると口述の時期は1928年夏と考えられる。
そこにはヒトラーの「生き残りの思想」について述べれていた。

ヒトラーの本音を知るために、ナチズムの聖書と言われた『わが闘争』は、役に立たない。
最初から公表を予定された著作なので、ヒトラーの邪悪な意図が述べられていないからである。
これに対して、ヒトラーが昼食、夕食、さらに深夜にその日の総括について語った時の速記録が残っている。
この『ヒトラーのテーブル・トーク』の中でヒトラーの基本思想が「食うか食われるか」という事が理解できる。

ヒトラーのテーブル・トーク1941‐1944〈上〉