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2016年12月22日木曜日

ソニーは「ウォークマン」を世に送り出し、世界の音楽シーンを変革した。
このウォークマンを生み出した背景には、アメリカの若者たちが大きなラジカセを手に持って街を闊歩しているのを見て、「この人達は歩きながら音楽を聴きたいのか」と気が付いたという。
世界には、日本人が知らない事が、まだまだ無数にある。
その情報格差に注目すれば、新しいアイデアが出てきてビジネスチャンスにもなる。
ソニーの創業者の一人である盛田昭夫は、社用車で成田空港に向かっていた時に、空港から数キロ手前でオービスを見つけた。
盛田は間髪を入れず秘書室の電話をして、「成田空港の手前にスピード取締りのカメラがついている。捕まらないように注意しろと全社に知らせておけ」と命じたという。
情報共有していないことで、社員が不利益を被るのは損だと考えたという。
コヒーの味の一番の決め手は水質であり、コーヒー豆の産地はあまり意味はない。
ブルーマウンテンのような高級豆でも、コロンビア産の廉価な豆でも、良質の水で淹れると、殆ど違いが分からない。
シャープは一時は液晶テレビの国内シェア8割を占めていたリーディング・カンパニーだった。
2001年に商品化された液晶テレビ「AQUOS」が人気を呼び、2002年に2兆円だった売上は、2007年には1.5倍の3兆4177億円と急拡大した。
2004年には総投資額1000億円の液晶製造工場の亀山第1工場が稼働する。
シャープは、事業の軸足を液晶テレビに移し、結果2002年に売上850億円、出荷台数90万台だった液晶テレビは、2006年には売上6135億円、出荷台数603万台となり、同年に亀山第2工場が稼働する。
「亀山モデル」ブランドが、世間を賑わせたシャープ絶頂期となる。
しかし、2008年秋のリーマン・ショック後に、液晶パネルは年率30%の価格下落に見舞われ、コモディティ化し値下げ競争に巻き込まれていった。
技術的に優れていても、ユーザーから見た時に差を感じられなければ、「差異」にはならない。
「自社が何を提供できるか」から発想するのではなく、「ユーザーが何を求めているのか」を問い続けねばならない。
西武信用金庫は、減り続ける中小企業の後継者育成支援の教育事業も行っている。
〇西武事業継承支援センター
事業承継問題の解決のために、多分野の専門家や連携機関のノウハウを活用できるワンストップサービスを設置している。
〇西武事業支援センター
戦略論や財務論、企業経営論など3回のシリーズで、年間9回に渡りワークショップ形式で後継者セミナーを開催し、それぞれ20人以上参加している。
〇西武ニューリーダーズクラブ21(SNL21会)
「若手経営者育成会」とも呼ばれ、一部の新店舗を除き、63支部にSNK21が設置され、次世代を担う若手経営者へ地域の人脈・ネットワーク作りの場を提供している。
会員数は1793社を超え、年に一度、全会員を一同に会したセミナー・懇親会を開催している。
西武信用金庫の入社志願倍率は100倍と、人気企業となっている。
入社説明会に参加希望する学生は毎年2万人、実際にエントリーする学生は1万人を超えている。
全国の信用金庫の一人当たり直接人件費の平均490万円に対し、西武信用金庫は626万3千円と非常に高い。
これに退職金や失業保険を含めると850万円となる。
西武信用金庫には72支店(2016年9月現在)あり、本店長の年収4千万円から、一番下の支店長の1200万円まで序列がある。
32歳で年収500万円から一気に年収1300万円の支店長に、抜擢された者もいる。
他にも20代で年収1000万円の者もおり、清掃を担当する職員にも期末賞与が支払われる。
ちなみに西武信金の職員数は1200人程度である。
<2013年 信用金庫の不良債権比率ランキング>
         不良債権比率  預金残高  貸出金額
1位 遠軽信用金庫   1.63%  2695億円  1337億円
2位 目黒信用金庫   1.84%  1524億円  852億円
3位 西尾信用金庫   2.21%  9568億円  4379億円
4位 大阪商工信用金庫 2.29%  3398億円  2380億円
5位 中栄信用金庫   2.50%  3683億円  1382億円
6位 西武信用金庫   2.84% 1兆4151億円  9940億円
信用金庫267の中で、6位の西武信用金庫は、預金量、貸出金額からすると、実質的に信用金庫ではトップといえる。
ちなみに西武信金の不良債権比率は、2015年3月期には2.34%、2016年3月期には1.74%となり、信用金庫業界の平均6.3%の3分の1以下となっている
預貸率とは、預金者から預かった預金のうち、どのくらい銀行の経営活動の中心てせある融資に回っているかを示す数値で、銀行の本業の効率さを表している。
特に信用金庫は、地元活性化を推進する存在として、最も大切な指標となる。
西武信用金庫の預貸率は、銀行の平均値を超え、信用金庫ではトップとなっている。
<西武信用金庫の預貸率の推移>
2011年  68.9%
2012年  70.3%
2013年  70.2%
2014年  71.5%
2015年  72.9%
2016年  76.1%
金融機関全体では、銀行114行の2015年3月期の国内銀行の預貸率は6年連続で低下しており、平均で67.74%となっている。
大手銀行の9行の預貸率の平均は65.05%、第二地銀の平均は73.26%、信用金庫の平均は47%である。
ちなみに、預貸率が前年度と比較して上昇している銀行は70行ある。
金融庁は、10年後に全国の地方銀行の6割が貸出や投資信託販売などの本業が赤字に転落するという試算を公表している。
これはマイナス金利導入による貸出金利の低下の影響もあるが、現在は多くの地銀が国債や株式の売却で高水準の利益を維持しているが、10年後には地銀の経営は成り立たなくなるという内容である。
実際に2015年3月期決算で地銀の4割が赤字となっている。