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2017年6月15日木曜日

1990年に、アメリカの経済学者ハリー・マーコビッツが、ポートフォリオ理論でノーベル経済学賞を受賞した。
実際に数式を使って、ポートフォリオを組むことが強力な資産運用寳保になることを証明した。
この理論で大切なことは、「資産は無リスク資産とリスク資産に分け、その多くをリターンの少ないリスクが低い資産にしなさい」というものである。
一般的には国債などの債権が無リスク資産となる。
無リスクの資産を持つ一方で、リスク資産についてはリターンに目を向けろ、つまりハイリターン商品をリスク資産に入れる、というのがこの理論である。
この理論が証券業界に衝撃を与えたのは、金融商品を買う値段や時期よりも、どの銘柄をどれだけの比率で組入れるかの方が、遥かに運用成績に影響することを証明したからである。
組入れる銘柄同士がどの程度相関があるかが分かれば、将来的にどの程度のリスクとリターンのブレがあるか、ある程度予測できるので、組入れ銘柄とその比率だけでポートフォリオが十分になり、その比率を調整することでリスクとリターンをコントロールできる。
一般的に、金融商品の販売サイドからの説明では、ポートフォリオを戦略は「値動きの違うモノを複数持ちましょう」という部分だけで、これだと様々な銘柄を紹介できる。
しかし、ポートフォリオ理論は時間を味方につけた戦略なので、短期売買は、ほど遠い戦略であり、「バイ・アンド・ホールド」によって一度手にしたお宝ポジションをずっと持ち続けるスタイルの投資法となる。