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2015年10月8日木曜日

WTOは、大気汚染による年間死亡者数を115万人としている。
このうち火力発電所からの定期汚染物質は全体の3割だという。
さらに中国では、石炭火力で8割ほどを発電しており、それにより毎年40万人が亡くなっているという。
石炭にはウランやトリウムなどの微量の放射性物質が含まれており、通常運転している原子力発電所より遥かに大量の放射性物質を放出しているという。
歴史の中で、「徳」という漢字がついている天皇などは、みんな殺されたり、不幸な死に方をしているという。
聖徳太子、安徳天皇、崇徳天皇も、みんな「徳」がついているが、いい死に方をしていない。
この「徳」というのは、実はいい死に方をしていない、あるいは生前の行いが微妙だった権力者や為政者たちにつける「おくり名」であったという。
つまり、その魂を鎮めるために「とりあえず徳のあった人物だったと言っておこう」というノリで「徳」がつけられたという。
背景には、ひたすら祟られることを恐れていた事が伺えるのである。
三浦展氏の『格差固定』の中で、雇用形態別に投票政党をみたデータが掲載されている。
中でも、興味深いのは学生の43.8%が、前回の衆院選で自民党に投票している。
自民党が投票年齢を18歳に引き下げたのも、このような背景を踏まえてのことのようである。

日本が貧しかった時代には、高校や大学に行く学費を出せない家庭が多かった。
だから国としては、教育費を安くして、少しでも貧しい家庭から優秀な青少年を大学に進学できるようにすることが、国の経済成長のための「費用対効果」として意味があった。
しかし、現在の格差固定化社会では、貧しい階層にいる家庭には、優秀な子供が誕生する可能性が確率的に低いと、おそらく国は考えている。
だから「費用対効果」として、貧しい階層の家庭に育った青少年のための施策を打つことに消極的になって、分からないいまま放っているのだろう。
それが現実の教育行政なのである。
そういう行政の為に国民は税金を払い、その上に塾費用も払わねばならない。
田中角栄が道路法を改正する前の「旧道路法」で定められていた国道とは、東京を中心として、そこから神宮、府県庁所在地、師団の司令部の所在地、鎮守府の所在地を繋ぐ道路のことだった。
国道の資格は、第一に天皇であり、第二は軍事ということだった。
田中角栄は、都市であれ地方であれ、そこで暮らす人々の生活を良くするために、津々浦々に道路を造るために、道路法の改正をした。
田中角栄の自身が書いた『私の履歴書』は読み応えがある。
議員に当選するまでの話で、幼少期に始まり、15歳で上京し、若い頃からの女性との関係も綺麗な思い出として書かれている。
そして軍隊経験があり、戦後、事業を手掛けて人生を発展させた事や、無名時代の恩師とも言える理化学研究所の大河内正敏氏との出会いについても書かれている。
田中土建は戦前に年間施行実績で、全国50位までに入っていた。
中でも面白いのが敗戦時のエピソードで、角栄は軍隊除隊後に「田中土建」を設立し、朝鮮半島で工事を請け負っていて、敗戦を迎えた。
しかし、その前に角栄は日本は負けたと直感する。
ソ連軍が朝鮮半島まで攻め込んできた途端に、それまでは日本語をしゃべっていいたのに、汽車の中で朝鮮語が聞こえてきた。
そこでぐずぐずしていたらまずいと思い、財産を全部寄付して、引き揚げ船にいち早く乗って帰ってきた。
敗戦という危機的な状況を、ある種の直観でくぐり抜けたという。

保守政権の担い手―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)