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2015年11月27日金曜日

「資本家は利益を労働者には分配しない」
このことは、マルクスが『資本論』で明確に指摘している。
マルクスによれば、会社と雇用契約を結ぶということは、その段階でそこで働く人は労働力を会社に売っていると考える。
初任給や賃金など、その段階で労働力の対価が規定されており、その条件が不服であれば契約しなければいい、というのが企業側の考えである。
だから会社がどれだけ儲かっても、頑張って利益を上げた社員がいても、それを会社と従業員の間で分配することはなく、雇用契約で決まった賃金の範囲を大きく超えることはないのである。
利益は経営陣、株主によって独占され、そこで分配され、分配の場から労働者は排除されている。
マルクスはこれを「搾取」の構造であると指摘する。
これに対して、近代経済学では、賃金を「分配」と考え、労働者の給与は企業収益の分配だとする。
しかし、分配であるならば、利益が2倍になるならば賃金も2倍にならねばならないが、実際にはそうはならない。
現在は古書店の街として知られる「神保町」は、かつての清朝時代は中華街だった。
今も中華料理店や中国関連書籍を専門に扱う書店が多くある。
明治時代後半ごろから、清朝は国家を立て直すために日本の明治維新を研究するため、日本に留学生を送り込み、中国留学生が神保町界隈に居留するようになった。
当時の神保町あたりには、東京大学の前身となる開成学校、東京外国語学校、明治法律学校、専修学校といった学校が集中しており、学習院の発祥の地も近くだった。
また皇居に高いこともあり、現在の北の丸公園あたりに陸軍の近衛師団司令部とか歩兵連隊の兵舎があり、軍人が宴会を開けるような飲食店も繁盛していたという。