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2017年7月18日火曜日

事業の進歩発展にもっとも害をなすものは、青年の過失ではなくて老人の跋扈である。
by 伊庭貞剛 (住友財閥二代目総理事)
ここ5年くらい前の2012年頃から不動産の郊外マーケットは崩壊しつつある。
まず、供給される物件数が減っており、首都圏において、市場が最も脆弱な千葉県では、東京からみて千葉市より以遠で、新築マンションはほぼ供給されていない。
埼玉県だと大宮より以遠で、極端に供給が減っている。
大阪高検の公安部長だった三井環氏が、告発した検察の裏金作りのカラクリは、①地検の場合なら検事正の指示で事務局長が「潜伏中の過激派に関する情報収集」などの名目をでって上げ、架空の「情報提供者」に対する領収書を作成する(1回につき3万円から5万円程度)、②架空の情報提供者に支払ったことにしてプールし、その殆どは検事長、検事正の飲食やゴルフ代、最高検や法務省の幹部に対する接待費に充てられていた。
この裏金作りは、起源は不明だが、少なくとも内部告発文書が出回る1999年までは行われており、年間で約6億円に上っていたとされる。
検察統計年報によると、第一審の無罪判決が覆されて有座右となった者は、検察官が無罪判決を不服として控訴して40人のうち32人だった。
検察官が控訴した事件の逆転有罪率は、ものすごく高い。
2009年にスタートした裁判員制度について、裁判員が量刑判断を行うことに危機感を感じる。
アメリカの陪審員制度は有罪か無罪かの判断だけだが、日本の裁判員裁判は量刑判断にも関与する。
証人に対する評価を「市民感覚」で判断するところまでは良いとして、量刑を「市民感覚」で判断して良いのかという点は微妙である。
前提として、最近の刑事裁判全般の傾向として、罪名は軽くして量刑を増やしていることが問題となっている。
例えば、殺人罪(死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)ではなく、障害致死罪(3年以上の有期懲役)を適用するけれども、懲役は殺人罪並みにするなどのケースが実際に起こっている。
有罪であれば、誰もが被害者に同情する。
裁判長から量刑について説明を受けたとしても、相場は分からない。
分からなければ、どうしても「被害者感情を考えるとできるだけ思い方がよい」となってしまう。
被告人にとっては、罪名よりも量刑の方が重要であり、罪名は軽くても懲役の期間が長ければ意味はない。
裁判員裁判で、適正な量刑を決めるのは難しい。
橋本徹・大阪市長の沖縄の基地をめぐり、海兵隊員たちの性欲を解消させるために風俗の活用を提案した発言は衝撃だった。
そもそも慰安婦問題への言及から始まった発だが、これは基本的に歴史認識の話だった。
これに対して、沖縄に関する橋本氏の発言は、普天間基地をめぐる現在進行形の問題を扱っている。
要するに、性犯罪を防止するためには、風俗を使えという話であり、沖縄の住民が性犯罪の被害に遭いたくなければ、風俗、つまり現代版の「慰安所」をつくれ、という論理である。
これは沖縄における米軍基地の過重負担の解消とは真逆の発想であり、沖縄に対する構造化された差別を固定・拡大するものである。
検察官は難関の司法試験に受かっているから、自分はエリートで自分達が国家の支配者だという思い込みを持っているという。
しかし、実は大したエリートではない。
司法試験合格者は、大まかに4つの層に分かれる。
一番のトップは裁判官になり、次の層はトップクラスの弁護士。
三番目の層が検察官、そして四番目が普通の弁護士になる。
司法研修性の聖蹟から見ると、検察官は3番目のクラスでしかないが、プラス度は高い。
そんな彼らと普通の国家公務員を比べると面白い違いがある。
要領のいいヤツは、検察官にはならずに、国家公務員になる。
司法試験というのは覚えないといけない事がもの凄く多いが、国家公務員のキャリア試験ならその3分の1程度、ノンキャリア試験だと6分の1で済む。
国家公務員試験は受験勉強期間は2年で瞬発力が必要となるので、限られた時間の中でどけだけできるかと言う能力が試される。
国家公務員は、その意味において、裁判官や検察官と比べて、はしっこくてズルい。
民主党の政治家に共通したことであるが、彼らは他の政治家を褒めない。
自分のライバルの政治家が失敗したという話を聞くと、本当に嬉しそうに語る。
反対に成功したという話をすると地獄の底を見たような顔をする。
この傾向は、最近の自民党の若手政治家にも当てはまり、私情を抑えることができず、非常に自己中心的になっている。
政治とカネの問題に関して、政治家が自ら政治資金を集めるのではなく、国から支払われる歳費のみら依存しているのは危険である。
歳費も政党助成金もその原資き国民から集めた税金である。
税金で政治家が自信の生活と政治活動を行うということは、この政治家は国家に完全に依拠することになってしまい、おのずと「親方日の丸」という意識が進んでしまう。
かつての自民党の政治家は1000万円は持って行かなくては話を聞いてくれなかったが、今では10万円でも頼みを聞いてくれるようになったしまった。
旧来の政治が持っていた再分配につきまとうカネとは明らかに質的な変化がある。
ハニートラップというのは、作家のル・カレが小説の中で作った彼の造語であり、ある種、神話のレベルの話だという。
確かにハ二―トラップが実際に使われる場合もある。
それは基本的に、困った状況に陥った者を助けてあげることから始まる。
人為的に対象者を困難な状況に陥れ、それを甘い言葉で別の者が助けるというマッチポンプを仕掛けるというものである。