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2014年12月1日月曜日

「総会屋」の歴史は明治にさかのぼる。
日本では馴染みの無かった株式会社が明治以降に増加すると、慣れない株主総会の議事進行を円滑に進めるために、経営者は協力者としての友好的株主を囲い込もうと図った。
こうした要請を受けて登場したのが総会屋の起源であり、その流れには千原猪之吉と武部申策という二人の大きな流れがあるとされる。
この両者から発生した人脈が、戦後まで続き、更にそれぞれの細かな人脈が形成された。
総会屋の呼称は戦前から存在し、戦後、高度経済成長期には総会屋業界内の派閥化、グループ化が進み、組織化が進んだ。
この日本における「総会屋」という存在に該当するものは、株式会社の歴史が長い欧米には存在しない。
最大の要因は、欧米企業では経営と資本の分離が進んでいたのに対し、日本ではオーナー型の大企業がある時期まで日本企業の柱をなしていた時期があったからである。
つまり、日本の経営者の企業保身、自己保身が、総会屋と組む心理的な基盤を強化していた。

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