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2015年6月16日火曜日

中国とインドを新興市場国と呼ぶが、これは正確な表現ではない。
中国もインドも19世紀初めまでは世界の二大経済大国だったからである。
イギリスの経済史家のアンガス・マディソンの推計によると、1500年の世界の主要国の実質GDPの推移は、以下の通りである。
 
イタリア   11,550百万ドル
フランス   10,912百万ドル
イギリス    2,815百万ドル
スペイン    4,744百万ドル
アメリカ     800百万ドル
中国     61,800百万ドル
インド    60,500百万ドル
日本      7,700百万ドル
西欧合計   44,345百万ドル
アジア合計  153,601百万ドル
1820年までは、中国の実質GDPは西欧の合計を上回っていたし、インドの実質GDPもイギリスの3倍程度あった。
西欧と中国・インドの経済力が逆転するのは1870年からである。

『経済統計で見る世界経済2000年史』

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