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2016年3月29日火曜日

100年ほど前にも国際共産主義運動というイスラム国とよく似た運動があった。
マルクス主義に基づいて、1917年ににロシアで社会主義革命が起きた。
マルクスは「プロレタリアート(労働者階級)に祖国はない」と言い、国家を廃絶し、プロレタリアートによる単一の共産主義社会を形成するのがマルクス主義の目標だった。
マルクスは、社会主義革命は進んだ資本主義国で起きると考えていたが、実際に革命が起きたのは後発資本主義国のロシアだった。
その後、ロシう革命に続いてドイツとハンガリーで革命が起きたが、当局によって直ちに鎮圧されてしまい、ロシアの共産主義者は戦略を変更した。
ソビエト・ロシア国家(1922年からソ連)は、国際法を遵守して他の資本主義諸国と安定した関係を構築する一方で、1919年にコミンテルン(共産主義インターナショナル)を結成し、資本主義体制を転覆し、世界革命を実現するというシナリオを持った。
コミンテルンは本部をモスクワに置いたが、ソ連とは無関係とされ、コミンテルンの公用語はロシア語ではなく、ドイツ語だった。
当初、レーニンやトロツキーは、コミンテルンを通じて本気で世界革命を起こそうとしていたが、1930年代にスターリンが権力を掌握すると、世界革命の実現よりも、ソ連国家の強化に力を入れる一国社会主義路線を取るようになった。

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