米国の不動産市況の概況を知るには、住宅着工件数、中古住宅販売件数、新築住宅販売件数の3つを見ればよいが、これらの指標は米国全体の集計値である。
役に立つのが、ケース・シラー住宅価格指数で、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラ―教授の名前が付けられ、米国を20都市に分けて、地域ごとに集計しているのが特徴である。
ケース・シラ―指数を見ると、住宅バブルの時には、富裕層が集まるビーチリゾートのマイアミの上昇率が最も高く、次に西海岸最大の都市で不動産価格も高いロサンゼルス、ラスベガス、首都ワシントンDCと、人気の高級エリアが続いて上昇している。
一方で、住宅バブルでもデトロイト、ダラス、デンバーなど、小規模な地方都市は、それほど不動産価格は上昇していない。
つまり、景気が良くなると不動産は一番いいところから順番に上昇し、バブル化した不動産市場の投資マネーは一等地を好む傾向にある。
この傾向は、いつの時代でも世界中で繰り返される普遍的な動きとなっている。
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