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2015年11月4日水曜日

2007年5月末に、元外務官僚の東郷和彦氏が『北方領土交渉秘録』という著書で沈黙し続けてきたことについて書いた。
日露の秘密交渉がどうして失敗したのか、1973年の秘密交渉や1992年のロシア側の秘密提案についても、初めて奥深い部分が表に出ている。
実名や交渉の経緯が細かく出ていて、国家公務員法上の守秘義務に抵触するギリギリの所まで踏み込んだ内容である。
驚くべきことに、1972~73年あたりで北方領土問題が一度解決しそうになった事があり、さらに1992年にも日ソ関係が本格的に動き出しそうになったある。
しかし、ソ連との関係を進めようとすると、必ず外務省の主流派「アメリカン・スクール」と呼ばれるアメリカ派と、条約畑の「条約マフィア」によって、潰された。
その背景には超大国アメリカの存在があったという。

北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (新潮文庫)

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