Amazon

2016年8月17日水曜日

戦前から戦後直後にかけて西武池袋線で、都民の糞尿を埼玉県の農地へ運び、都内へ戻る際は農村で採れた農作物を乗せて運ぶ列車が運行されていた。
一部では糞尿を意味する「黄金列車」と揶揄され、田舎のイメージが定着している。
同時期に、西武新宿線も黄金列車を走らせていたが、新宿線が「小江戸」の川越に向かうのに対して、池袋線は秩父に向かい、この差がより田舎イメージを定着させてしまう。
そのため大正末期から昭和初期にかけて東京高等師範学校(筑波大学)東京第一師範学校(東京学芸大学)を誘致しようとして周辺地域を碁盤の目にするなど大規模な街開発を進め、町名と駅名まで「大泉学園」とイメージアップを図ったが、あえなく両校の誘致に失敗した。
現在でこそ松本零士をはじめとする大御所漫画家が多く居住しており、アニメ発祥の地として文化的に洗練されたイメージのある大泉学園周辺だが、「学園」という地名、駅名が付けられた背景には、こうした残念なエピソードがある。

0 件のコメント:

コメントを投稿