佐藤優氏の仕事場には、1930年代に出地平凡社の『大百科事典』と、第二次世界大戦後の1950年に出た4冊の補巻が置かれているという。
平凡社は、戦前は日本の軍神・杉本五郎のベストセラー『大義』の発行元でもある。
「尊王精神ある処、常に我在り」という杉本の有名な言葉があり、この本を「教典」とする大義会という右翼団体もあった。
「尊王精神ある処、常に我在り」という杉本の有名な言葉があり、この本を「教典」とする大義会という右翼団体もあった。
しかし、日本がポツダム宣言を受諾して、新憲法ができると、戦前の枠組みで作られた百科事典では対応できない。
早急に新しい百科事典を作る必要があり、変化があった項目でけに絞って収録したのが、補巻である。
早急に新しい百科事典を作る必要があり、変化があった項目でけに絞って収録したのが、補巻である。
例えば、憲法、天皇、共産主義、といった項目が全面的に書き改められ、新項目には基本的人権、原子爆弾、勤労動員、学童疎開、国際連合、五・一五事件、ゲッペルス、コールド・ウォー、現代仮名遣いといった言葉が加えられている。
補巻は1945年8月15日を境に、日本の社会のどの部分が変わったかを検証するのに便利な資料である。
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