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2018年2月7日水曜日

京都御所から比叡山は北東方向にある。
北東というのは丑寅となり鬼門である。
平安時代初期ぐらいまでの鬼はまだ角が生えておらず隠れていて、姿は見えないが悪さをする鬼だった。
鬼門である丑寅の方向のありとあらゆる悪いもの、見えないけれども悪さをするものが下りてくる。
京都に悪影響を与えることを防ぐために作られたのが、延暦寺だった。
当時、宗教の力は論理の力であり、天台座主というのは日本最高の理論家であり体制のイデオロギーだった。
この天台座主だった慈円の『歎異抄』は、日本人の宗教性を考える上でとても重要である。
中央公論社シリーズ「日本の名著」の中に、北畠親房の『神皇正統記』とセットになった巻がある。
この二作を読むと、近代につながる日本人の宗教性について殆ど分かるようになる。

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