1923年のドイツのハイパーインフレについて書かれた『ハイパーインフレの悪夢』(140ページ)に、「中立国に資産を持っていた幸運な少数の者を除くと、不労所得階級は『見るに忍びないみじめさ』を呈していた」とある。
ハイパーインフレの被害から逃れるためには、海外に資産を逃がさなくてはならない事が明示されている。
<訳者あとがき>
本書の原著"When Money Dies: The Nightmare of the Weimar Hyper-Inflation"は、1975年にイギリスで刊行され、その後、しばらく絶版になっていたが、2010年、ある噂をきっかけに復刊された。
その噂とは、「オマハの賢人」と称される世界的に著名な投資家ウォーレン・バフェット氏が、オランダの金融業界の友人にこの本を「必読書」として推薦したというものだった。ブログやウェブサイトでこの話が広まった結果、古本市場で同書の価格はいっきに上昇し、最高で1600ポンド(日本円にするとおよそ21万円)の値が付いたという。そこで版元はこの需要に応えるため、ペーパーバックでこの本を復刊させた。
2010年7月11日、イギリスの有力紙テレグラフでこの一件が報じられると、復刊されたペーパーバックはさらに注目を集め、たちまち英アマゾンの売り上げランキングで18位に入ったという。
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