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2015年4月26日日曜日

第二次世界大戦後、スイスの銀行は、スイスという土地は独裁政権から逃れようとする投資家のおかげで発展したという伝説を流布してきた。
1935年に施行された銀行の秘密業務に関する法律の目的は「人道主義」であり、私財を掠奪されるユダヤ人をナチスから守るために制定されたと説明してきた。
しかし、この神話は歴史研究によってウソだったことが判明した。
ボルガー委員会は、1933年から1945年にかけての期間、外国人の銀行口座数は220万だったことを突き止めた。
そのうち、僅か1.5%に相当する3万口座だけがユダヤ人大虐殺の犠牲者となんらかの関係があったとされている。
ベルジェ委員会の調査では、スイス版ビックバンが起こったのは、1930年代ではなく、1920年代だという。
管理資産額の実質の伸びは、1920年から1929年では14%増だった一方、1930年から1939年では1%程度だった。
伸び率が最も高かったのは、1921年から1922年までと、1925年から1927年までの2つの期間だった。
これらはフランスで巨額資産に対する課税が強化された年の直後に相当する。
ベルジェ委員会は、第二次世界大戦後、フランス人の金融資産の5%はスイスにあったと推測されている。
つまり、大量の資金がスイスに流れ込んでからスイスの銀行の秘密業務に関する法律が制定されたのである。

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