Amazon

2016年4月1日金曜日

古関裕而という思想がなくて有名な作曲家がいた。
古関は、軍歌をびっくりするほど沢山作っている。
「露営の歌」「暁に祈る」。
西條八十とのコンビで作った「若鷲の歌」「比島決戦の歌」「決戦の大空へ」。
サトウハチローとのコンビで作った「断じて勝つぞ」「台湾沖の凱歌」。
他にも「愛国の花」「ラバウル海軍航空隊」といった兵士を死に追いやる歌を量産している。
ところが、散々戦意をあおって多くの若者を死に至らしめた古関は、戦後、平和を祈る歌「長崎の鐘」の作曲もしている。
しかも作詞はサトウハチローで、軍歌を作ってきたコンビで、平和を願う歌を作っているのである。
他にも古関の作品一覧を見ると、阪神タイガースの「六甲おろし」、読売ジャイアンツの応援歌「闘魂をこめて」、さらに中日ドラゴンズの応援歌「ドラゴンズの歌」までも作っている。
他にも早稲田大学の応援歌「紺碧の空」、慶応義塾大学の応援歌「我ぞ覇者」も作っているし、東京農業大学の応援歌「カレッジソング」、中央大学の応援歌「あゝ中央の若き日に」も作っている。
全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」、東京五輪の「Tokyo Olympic March」、陸上自衛隊・海上自衛隊の隊歌も作っている。
人を鼓舞する曲作りが上手く、あらゆる戦意を鼓舞する曲が同じ作者によって作られているのである。
歌をつくることを生業にしていながら、歌の持つ影響力の強さを考えられない人だったと思わざるを得ない。

0 件のコメント:

コメントを投稿