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2014年11月9日日曜日

日本の人口1億2000万人の、乳幼児を除くほぼ全員が読み書きができるが、出版業界では「本を読むのは人口の10%」と言われている。
読書調査では、月に1冊も本を読まない人が5割とされている。
光文社で女性誌やビジネス書籍を担当してきた編集者の山田順は『出版大崩壊』で、経済書やビジネス書の読者は、最大で400万人しかいないとして、次の根拠を述べている。
400万人というのは、一流大学卒で一流企業社員、官公庁職員、弁護士、医者などの専門職の就業人口から出した数字である。
現在、東京大学の卒業生の総数は年間3000~3500人。
これに京大、阪大、九大など国立大学の卒業生、早慶などの六大学、MARCH、関関同立などの卒業生を加えると、年間15~20万人になる。
毎年、一流企業、官庁、専門職に就く人数はほぼ一定している。
この構造は日本社会では変わりなく、就職氷河期でもこの層は変動することなく、階層ピラミッドの上位層を形成している。
この上位20万人が定年までの40年間、本を読むとすると、800万人になる。
しかし、経済書に限れば、読者は殆どが男性となり、この半分の400万人が想定読者数となる。

出版大崩壊(文春新書)

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