トマ・ピケティは不等式「r(不労所得)>g(勤労所得)」が資本主義の宿命であると言い、マルクスは共産主義への必然的な移行が資本主義の宿命と言った。
トマ・ピケティの『21世紀の資本』が問題にしているのは、格差や不平等である。
マルクスの『資本論』は、本来は売り物ではなかったはずの「労働力の商品化」をカギとして組立られている。
労働者は労働力を商品として売り、対価として賃金を得る。その賃金は生活費、労働者や労働力の再生産費、労働者が技術革新に対応する学習費の「3要素」で決まるとし、革命をやった人間を解放するんだと言っている。
労働者は労働力を商品として売り、対価として賃金を得る。その賃金は生活費、労働者や労働力の再生産費、労働者が技術革新に対応する学習費の「3要素」で決まるとし、革命をやった人間を解放するんだと言っている。
しかしピケティは、そういう所には全く関心はなく、給与でも利潤でも貰ってくるものはとにかく全部が所得と考え、資本と資産もはっきり区別していない。
だから、ピケティの『21世紀の資本』とマルクスの『資本論』は、理論のフレームが全く違うので、同じ「資本」の本と理解して類比的に読もうとしても不毛な試みとなる。
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