経済記事に「日銀はこれまで大量の円を刷って市場に供給してきた」とか「量的緩和により市中はおカネでジャブジャブになった」と書かれてきた。
そして、市中に大量に供給された円により、株価が上がり、企業の設備投資も増え、景気が回復してきたと解説されてきた。
そして、市中に大量に供給された円により、株価が上がり、企業の設備投資も増え、景気が回復してきたと解説されてきた。
しかし、メディアが報道してきた「量的金融緩和」によって市中のおカネの総量は増えていない事は、日銀のバランスシートを見れば分かる。
バランスシートは「資産」と「負債」を示すが、異次元緩和で資産とされる「国債」を日銀は増やしてきた。
日銀の国債保有残高は異次元緩和が始まる以前の2013年3月末には125兆円だったが、2015年3月には200兆円を上回り、2015年8月には306兆円に達している。
日銀の国債保有残高は異次元緩和が始まる以前の2013年3月末には125兆円だったが、2015年3月には200兆円を上回り、2015年8月には306兆円に達している。
「負債」の方は、現金は100兆円で殆ど増えておらず、「日銀当座預金」が大幅に増え、2013年3月末の58兆円から2015年8月には231兆円となっている。
懲罰的なマイナス金利が実施されるまでは、日銀当座預金の超過準備部分に対して0.1%の金利を付けていたので、金融機関は日銀にブタ積みされてままで、いくらマネタリーベースを増大させてもマネーストックは殆ど増えなかったのである。
資金需要が無いのに、異次元緩和をしてもおカネの行き先は無かったのである。
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