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2017年4月20日木曜日

香川大学の大久保智生・准教授(犯罪心理学)は、高齢者の万引きは「孤立した生活」が大きな要因であると指摘している。
盗んだ品を買うのに十分なお金を持っている場合が多く、社会との接点がないゆえに身近な悪事に手を染めてしまうという。
大久保准教授は、香川県警と共同で万引き対策を進めており、万引きの容疑者180人(うち高齢者42人)を調べたところ、「高齢者は他の世代と違い、店に入ってから万引きを決意する事が多く、特に初犯者にその傾向がある」ことが判明した。
調査の結果、高齢者の多くが防犯カメラの死角を選んで犯行に及び、防犯機器の存在以上に、店員かせの声掛けに警戒心を抱き、声を掛けられた場合は犯行を思い留まるという特性が分かった。
スーパー、コンビニの店長、店員への聞き取り調査も行った結果、店側は万引きを見つけても「泥棒扱いするな」とのクレームを避けるために、店外に出た後に声をかけるのが一般的だったが、こうした対応は万引きの抑止という観点からすると正しくない。
そこで、万引きを未然に防ぐ店づくりのため、万引き防止マニュアルを作成し、店側も積極的に取り入れた。
その結果、2011年2月に導入したマニュアルなどの取り組みによって、1700件前後てせ推移していた香川県の万引き認知件数は、2012年には1300件に減少した。
こうした取り組みは「香川方式」と呼ばれている。
<マニュアルの内容>
・不審な行動をする人に近づく
・「顔を覚えられた」と思わせるために目を見る
・客が商品を隠し持ったのを見つけたら、「カゴをお使い下さい」と挨拶をある。
・怪しいと感じたも声をかけづらい場合は、複数で呼びかける。

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