西南戦争で参謀重視の体質を陸軍にもたらした一方で、新政府は暗号技術を随分と磨いていた。
土佐が薩摩に呼応して立つのではないかと、土佐に対して情報工作をし、スバイを山ほど送り込んでいたという部厚い資料が、防衛省防衛研究所戦史研究センターに残っている。
戦後、自衛隊で暗号の組み立てを担当していた長田順行氏の『西南の役と暗号』には、「西南の役は、有線通信網の整備が着々と進められている最中に起こった。開戦準備中に東京ー京都ー熊本間に有線電信が整備されていたことは、情報の収集、部隊の集中移動、警報の伝達などに計り知れない効果があった」と書かれている。
この暗号戦の総大将は、なんと西郷隆盛の弟の西郷従道だった。
このように当初は、情報を大事にしていたにも関わらず、その後は日本陸軍も海軍も重要視しなかった。
0 件のコメント:
コメントを投稿