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2017年2月26日日曜日

平安時代の日本は、正式の軍隊を持たない人類史上、大変珍しい国家だった。
平安朝政府は軍隊を持っていない。
平安時代には「六衛府」と呼ばれる部署があり、そこに所属する者は武器を持っていた。
近衛府、兵衛府、衛門府の3つが、それぞれ左右に分かれていた。
六衛府は天皇が居住する場所や行政府を守ることを任務とする機関である。
天皇の最も近いところで警備するのが近衛府(内裏の担当)、中間を守るのが兵衛府(内裏の内側と外側の壁の間を管轄)、最も外側の警備にあたったのが衛門府(大内裏の官庁全体を管轄)だった。
つまり、六衛府は武器を持っていたが、それぞれはっきりと持ち場が決まっている皇室警察のようなものでしかなかった。
平安朝政府は警察を備えていたが、軍隊を持たなかったのである。

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