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2017年10月7日土曜日

現在の日米安全保障や日米同盟の基本的な枠組みは、トランプ大統領が何を言おうとも崩れない。
これは皇室典範の改正問題と絡んでくる問題で、戦後日本の国体、戦後のこの国を日本国たらしめているものは、日米同盟と結びつく形で成立しているからである。
国体護持などというときの「国体」とは、天皇を中心とする秩序の意味だが、別に戦前だけではなく今日も存在する。
太平洋戦争でアメリカに敗れた日本は、アメリカ的なものを受け入れ、新憲法をつくり、象徴天皇という新しい氏住む手を掲げた。
つまり現在の天皇という存在とアメリカという存在は一体といえる。
というこは、日本が自主国防体制を築いて軍事的に自立すれば、皇統の危機、国体の危機につながる恐れがある。
陸軍の暴走によって日本は国体の危機に瀕した。
このことは、皇室にも日本の指導層にも、二度と繰り返してはならないとDNAに植え付けられている。
だから安倍政権の言う「戦後レジュームの脱却」的なものに対して、皇室は常に冷ややかなのである。
現天皇の次男である秋篠宮が、次女の佳子さまをなぜICUに入れたのかを考えると理解できる。
ICUはGHQ最高司令官マッカーサーが募金委員長、昭和天皇の弟の高松宮が日本のヘッドとなって1953年に設立された。
環境のよい郊外で、少数精鋭の授業をするアメリカ型のリベラルアーツ・カレッジにならったキリスト教プロテスタンティズムの大学で、アメリカ流のキリスト教的な価値観や自由、民主主義やディスカッションを重視している。
まさに戦後国体にふさわしい、そういうものを皇室を担う名字のない人達が、受け継いでいくのである。
佳子さまのICU進学は、皇室の戦後国体に対する忠誠の証と言える。
「戦後レジュームからの脱却」と言いながら、安倍政権が実際にやろうとしているのは「戦後レジュームの完成」である。

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