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2016年8月29日月曜日

ロシアとシベリアの大部分は、南北樺太の境界線にあたる北緯50度以上に位置する。
ところが、アメリカは最北端のカナダ国境でも北緯49度となり、ニューヨークは秋田と盛岡と近い北緯39度である。
中国のハルピンでも北緯45度であり、北京は北緯40度で、日本が実効支配する国土では最北端の稚内も同じ北緯45度で、札幌は北緯43度となる。
上海は北緯30度でニューオリンズと同じで、宮崎が北緯31度となる。
ロシア人の大部分は、北緯50度以上に住まざるを得ない反面、現在の日本人は北緯45度以南でしか住んでいない。
ロシアと近い位置にあるカナダでも、殆どのカナダ人はアメリカ国境に近い北緯49度に住んでいる。
つまり、ロシア人がいかに寒冷地に住んでいるかという事実に注目すべきである。
だから、苦しみに耐える力というか、試練や苦難をはね返す力がとても強い人種なのである。
歴史家や地政学者の多くが、ロシアの共同体としての強さに着目して、集団の力を重視する。
極端に言うと、公共や全体の利益や、全体性のために個人が犠牲になっても構わない、あるいは個人はむしろ全体性や公共性のために、私益や個人的な利害を犠牲にすべきだ、という側面がロシア人の根幹にはあるという。

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