国際連合には、今だに敵国条項が残っていて、第二次大戦の戦勝国と敗戦国という枠組みは、日本人が意識している以上に強固なものがある。
ドイツと日本が国連の常任理事国になれないのも、このためである。
敵国条項というのは、国連で、どこかの国が侵略を受けた時に個別的自衛権で戦うのは良いが、安全保障理事会に提訴が必要で、それなくして勝手に戦争をしてはいけないと決まっている。
ただし、相手が第二次大戦中の敵国だったら、安保理に関係なく攻撃しても良いというものである。
ただし、相手が第二次大戦中の敵国だったら、安保理に関係なく攻撃しても良いというものである。
つまり仕組み的には、中国は日本に対して、安保理に提訴しないで攻撃が可能なのである。
1950年に締結された中ソ友好同盟相互援助条約も「日本とその同盟国」を仮装敵国としていた。
第一次大戦後の国際連盟には、敵国条項はなかった。
国際連合は、第二次大戦中の枢軸国に対する連合国(ユナイテッド・ネーションズ)が、そのまま国際機関になった、戦勝国クラブなのである。
英語の「ユナイテッド・ネーションズ」を「国際連合」と訳したのは、当時の外務官僚が苦労して編み出した意訳で、意図的誤訳である。
中国では「連合国」と呼んでおり、日本も戦中は「連合国」と呼んでいたのにも戦後に外務省が「国際連合」と呼び方を変えたのである。
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