戦前の戦時国際法に関する日本の認識は極めて高かったはずである。
大学の基本的な教科書になっていた横田喜三郎の『国際法』の半分は、戦時国際法の記述だった。
大学の基本的な教科書になっていた横田喜三郎の『国際法』の半分は、戦時国際法の記述だった。
反対に戦後になると、外交官試験の参考書には戦時国際法がなくて、戦時国際法は防衛大学なとで細々と教えられているだけとなった。戦争をしないという前提だからである。
戦前は、条約の重要性や宣戦布告の手続き、それに戦時国際法と平時国際法の切り替わりなど、外交官は細かい規則を全部覚える必要があった。
国際法の重要性を示す例として、1928年に結ばれたバリ不戦条約に実質的な効果があったことが挙げられる。
これがあるから、ヒトラーもむやみにズデーテン地方を攻めることができず、戦争をしないためにズデーテンを併合するしかない、という理屈を考え出した。
つまり平和を考えないと戦争ができないことになったのである。
これがあるから、ヒトラーもむやみにズデーテン地方を攻めることができず、戦争をしないためにズデーテンを併合するしかない、という理屈を考え出した。
つまり平和を考えないと戦争ができないことになったのである。
それまでは手続きさえ踏めば、いつでも戦争を仕掛けても構わなかったが、戦争が違法となったことで、平和を維持するためという理屈をさけないと戦争ができなくなったのである。
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