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2017年1月4日水曜日

評論家の副島隆彦氏は、2016年6月に刊行した『トランプ大東利用とアメリカの真実』で、「5月22日にトランプが大統領になると決断した」とトランプ当選を的中させている。
副島氏は2つの事実に注目している。
1つは2016年5月18日に、トランプがヘンリー・キッシンジャーを訪れた事であり、決定的に重要な事だったと指摘している。
キッシンジャーは1969年にニクソン政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官に就任し、フォード政権では国務長官を務め、ベトナム和平を実現させ1973年にノーベル平和賞を受賞している。
今日までアメリカの外交、安全保障政策に多大な影響を及ぼしている大物であり、国家の政策決定を左右できる立場のパワーエリートである。
もし、トランプが本当にとんでもない人物であれば、キッシンジャーが会うはずはない。
キッシンジャーは、多くの知識人や主要メディアが「キワモノ」扱いをしているトランプに会うことによって、トランプが大統領に就任してもよいというメッセージを積極的に出したと見るべきと判断した。
2つ目はトランプとアメリカの仮装白人との呼応関係に注目した。
2016年2月23日に、ネバダ州での勝利演説で「I like people with lower educations.(私は低学歴の人達が好きだ)」というトランプの発言に、集会に参加していた数千人の聴衆が拍手と歓声で答えたていた。
この低学歴、ゆえに低所得層の白人大衆であるアメリカ下層国民の気持ちを掴み、今まで一度も投票に行った事が無い人々を、トランプは惹きつけたと判断した。
これまで一度も組織化されることが無かった層が、トランプに触発された動き始めたと確信したのである。

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