マルクス主義の観点から「トランプ現象」を見ると興味深い。
「ルンペン・プロレタリアート」という言葉があるが、『広辞苑』には「資本主義社会の最下層に位置する浮浪的な極貧層」と書かれている。
マルクスは『共産党宣言』の中で、「旧社会の最下層にあるこの無気力な腐敗物」と呼び、『ルイ・ボンパルトのブリュメール18日』では「浮浪人、兵隊くずれ、前科者、監獄部屋からの逃亡人、さぎ師、大道芸人、どん底の貧乏人、すり、手品師、ばくち打ち、女郎の色男、女部屋の亭主、荷かつぎ人足、三もん文士、つまりフランス人がボヘミアンと呼んでいるような、つかまえどころのない、バラバラにされた、いわばあちこちに投げだされた人間の全体」と記している。
マルクスはルンペン・プロレタリアートを蔑んでいる事が分かる。
マルクスは組織化された労働者(プロレタリアート)しか関心を持っていなかった。
現在の日本においても、民進党で言えば「連合」がそれに当たり、マルクス主義に呪縛され、「つかまえどころのない、バラバラにされた、いわばあちこちに投げだされた人間の全体」に目を向けてこなかった。
マルクスは組織化された労働者(プロレタリアート)しか関心を持っていなかった。
現在の日本においても、民進党で言えば「連合」がそれに当たり、マルクス主義に呪縛され、「つかまえどころのない、バラバラにされた、いわばあちこちに投げだされた人間の全体」に目を向けてこなかった。
組織化されていないがゆえに、エスタブリッシュメントや組織人の目には見えない人々を、いかにして味方につけることができるか、この能力が選挙の勝敗を決することになる。
つまり、トランプはマルクスの呪縛から自由だったのである。
「低学歴の人達ず大好きだ」と公言することで、ルンペン・プロレタリアートを結集したのである。
「低学歴の人達ず大好きだ」と公言することで、ルンペン・プロレタリアートを結集したのである。
学歴が低いために収入も低い、現状が変われば自分達の未来が開けるかもしれない、と考えた人々が、自分達の望をトランプに托したのである。
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