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2017年11月7日火曜日

イギリスを発祥とする「シャドー・キャビネット(影の内閣)」は、政府が出した政策を吟味して批判し、状況によっては提案の問題性を炙り出すために対案を示してもいいが、その本意は批判であり徹底吟味である。
そのために一対一の対応として影の大臣を置く。
政府のやることを調べ上げ、揚げ足を取り、悪口を言い、問題点を掘り起こす。
それをやる担当が「影の内閣」の意味である。
だから与党が野党に対して、「対案を出せ」というのは、議会民主主義上のルール違反である。
与党と野党が対等な位置づけで対案合戦をするのが議会ではない。
提案をしなければならないのは与党であって、野党はそれを精査・審査・評価する側であり、批判的審査員に徹すべきである。
ところが、民進党はかつては「影の内閣」と言っていたのを、ある時から「次の内閣」と言い換えた。
「影」と「次」では全く姿勢が異なってくる。
自ら「次」などと言ってしまうから、相手から「対案を出せ」という土俵に必死での労としてしまったのである。
野党は反対するためにいるのであり、それが我々の仕事だと、堂々としているべきである。

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