財政出動には一時的に景気を刺激する効果はあるが、景気を本格的 に改善する効果は期待できない。
その根拠となる理論が、1999年にノーベル経済学賞を受賞した ロバート・マンデルとジョン・マーカス・フレミングによる「マン デル・フレミング理論」である。
この理論によると、日本のように為替制度が変動相場制の国では、 財政政策を浮揚させる効果は殆どなく、むしろ金融政策の方が効果 的だとされる。
公共投資などの財政出動を行うには、国債を発行して市中から資金 を集めねばならない。
すると市中のお金が減るので金利が高くなる。
変動相場制のもとでは、金利が高くなるとその国の通貨が上がる。
投資家が金利の高い通貨で資産運用をしたいと考えるからである。
つまり、日本が財政出動をすると円高が進むことになる。
円が高くなると日本からの輸出が減って輸入が増える。
その結果、公共投資が拡大しても民間経済が落ち込むので、財政出 動効果は相殺されてしまう。
その根拠となる理論が、1999年にノーベル経済学賞を受賞した
この理論によると、日本のように為替制度が変動相場制の国では、
公共投資などの財政出動を行うには、国債を発行して市中から資金
すると市中のお金が減るので金利が高くなる。
変動相場制のもとでは、金利が高くなるとその国の通貨が上がる。
投資家が金利の高い通貨で資産運用をしたいと考えるからである。
つまり、日本が財政出動をすると円高が進むことになる。
円が高くなると日本からの輸出が減って輸入が増える。
その結果、公共投資が拡大しても民間経済が落ち込むので、財政出
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