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2016年6月17日金曜日

ケイマン諸島のタックスヘイブン化は1960年代に始まった。
1966年にタックスヘイブンに関する制度が整えられ、為替管理禁止法も施行された。
1967年に、資産家が自分の資産を誰かに信託する時の手続きを定めた信託法が制定された。
この信託法では、財産に関する秘匿が定められており、スイスの銀行秘密法に似ている。
海外のイギリス領は、ポンドとリンクしているのが普通だが、ケイマン諸島をタックスヘイブンにする際に、イギリスはケイマン諸島が国際金融センターとなりポンドの流出の恐れがあったため、ポンド圏から離脱させた。
代わりに米ドルとリンクさせ、1974年に1ケイマン・ドルが1.2米ドルとされた。
このドル固定制度により、ケイマン諸島で米ドルが使用できるようになった事が、タックスヘイブンとして繁栄した要因の一つである。
1976年に銀行機密法が制定され、金融、銀行取引の情報を外部に漏らした者は罰金のほか禁固刑まで受けることとなった。
しかもこの法律では、情報を漏らした者だけではなく、情報を聞き出そうとした者も禁固刑に対象となっている。
つまり、ケイマン諸島の金融関係については、誰も追及できないのである。

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