Amazon

2016年9月13日火曜日

ナチズムの本質とは、人種主義である。
ヒトラーは「血と土」の神話に基づいて、優秀なアーリア人種が世界を支配するのは当然、というナチズムを展開した。
「アーリア人は生まれながらにして優秀である」ことが公理なので、ロジックとしては合理的だが、科学的でも実証的でもなく根拠のない思想だった。
ノルウェーはナチスに協力した過去がある。
ヒトラーはノルウェー人もアーリア人種に属すると考えた。
当時のノルウェー首相のキスリングがヒトラーの友人だったからである。
今では信じられないが、第二次世界大戦中のノルウェーでは、ナチスのSS親衛隊の将校を集めては、ノルウェーの金髪の女性と結婚させ、そして優秀なアーリア人を生産するという「人間牧場」を作っていた。
無教養で信仰を持たないヒトラーとは異なり、キスリングは父親がルター派の牧師でもあり、熱心なルター派だった。
人種主義者のキスリングは、国家を人間の身体のようにみなすコーポラティズムの立場から、ノルウェー人同士の助け合いを重視し、祖社会福祉政策を主張した。
欧州の人種主義は、キリスト教と結びつく危険性がある。

0 件のコメント:

コメントを投稿