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2017年8月22日火曜日

「自由貿易」について、先進国が考えている自由貿易と中国が言っている自由貿易には明らかな違いがある。
中国が「自由貿易の旗手として」というのは、モノだけのフリートレードでしかなく「自由貿易協定」(FTA)となる。
一方、先進国ではモノの話は既に終わっていて、モノに加えて金融、資本取引の話も全部自由化をさらに進めるという話であり、「経済連携協定」(EPA)となる。
つまり、EPAというのは、FTAに投資、人の移動、知的財産の保護などを加えた「包括的FTA」ということになる。
中国には知的財産の概念がなく、資本取引も許されていない。
資本取引の最たるものは土地の所有権の有無である。
中国は国家が土地を所有しているので、不動産取引ができない。
さらに中国が資本取引ほ自由にできないのは、為替管理ができなくなるからである。
だから中国はEPAではなく、FTAしか受け入れられないのである。
ちなみに中国はOECDに加盟していない。
OECDには、資本取引が許されていないと加盟できないからである。
先進国は対中経済交渉で、わざと為替や資本取引の話を持ち出し、中国はずしをするので、中国がAIIB(アジアインフラ投資銀行)を通じて、自国ルールでの自由貿易圏確立にこだわるのである。

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