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2018年5月17日木曜日

新古典派経済学は学んだ本人にとってあまり得にならない学問である。
理由は、新古典派経済学は合理的に計算できる人たちを前提にしているからである。
世の中の人はみな賢いのだから放っておけばよく、唯一介入が必要なのは市場の失敗がある時で、その時にもっと賢い政府が介入すればよいという考え方なので、経済学を学んでも自分の行動が変わることはない。
一方て、行動経済学は学ぶことによって人間の経済行動や考え方も変わるということを前提にしている。
極端な新古典派経済学では、人間は生まれた時から好みはハッキリしていて、生涯そのまま変わらないかせ、その好みの人たち全てが最も幸せになるような政策をどうしたらいいかを政府が考えるというものだった。
学ぶ側からすると、行動経済学は学びがいのある学問である。
こうすると売上が上がるとか、消費者もより幸福になれるというのが分かるようになる。
行動経済学の研究で「寄付をすると幸福になる」というのがある。
ある金額を実験参加者に渡して、半分には「そのお金を人のために使って下さい」と伝え、もう半分には「そのお金を自分のために使ってください」と伝える。
その日の夜に、幸福度を聞くと、人のためにお金を使った方が幸福になったという結果がでたという。
経験で人は変わっていくという事を前提にすると、経済学は楽しい学問になっていく。

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