『21世紀の資本』は経済書としては異例のベストセラーとなった。
この本が指摘したのは、「資本主義というのは、放っておけば必ず格差が広がっていく」ということである。
この本が指摘したのは、「資本主義というのは、放っておけば必ず格差が広がっていく」ということである。
第二次世界大戦後しばらくは、それほど格差というものは無かったのに、格差の広がりを示す様々なデータが存在し、次第に格差が広がってきたいるが、その理由がよく分からなかった。
そこにピケティが、何百年分ものデータを集めて分析し、見事にデータで資本主義の本質を実証したことで、漠然と思っていた事が、やはりそうだったのかと納得できたのである。
ピケティは、データがない場合には、オノレ・ド・バルザックなどその時代の文学作品の中のやり取りからデータを導き出しているのは、面白い手法であった。
マルクスは19世紀のイギリスの労働者の様子を見て、データを精査したのではなく、実感をもとに分析を重ねて行って、資本主義では労働者は窮乏化していくしかない、やがて革命が起きるんだという理屈を作りあげが、ピケティのデータでその理論が実証されたのである。
ちなみに電子書籍には、傍線を引く機能があるが、そのデータを集めると『21世紀の資本』の場合、「はじめに」と「第一章」にはかなりの線が引かれているものの、第二章以降に線を引いている人は殆どいないという。
つまり、この分厚い本を最期まで読み通した人は、実は少数にとどまっている。
つまり、この分厚い本を最期まで読み通した人は、実は少数にとどまっている。
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